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「CentOS」がRed Hatの正式プロジェクトに

今月の気になるオープンソース情報(2014年1月号)

フロンティア開発部 米山陽介

1月7日にRed HatとCentOS Projectから、CentOS ProjectをRed Hatの支援プロジェクトとして傘下に収めると発表がありました。
CentOSはRed Hat Enterprise Linux(RHEL)と互換性を持つディストリビューションですが、本家のRed Hatが経済的に支援することで、CentOS Projectの安定性と発展を加速するとしています。

Red HatはCentOSを支援するため、リソースや専門知識を提供するようです。
これにより、プロジェクトをよりオープンにして貢献者や開発者が利用しやすくし、安定性や技術開発を促進するとともにコミュニティとの結びつきも強めるとしています。

Red Hatはこのほかビルドシステムなども支援する予定だそうですが、CentOS Project内でどのように利用するのかは今後決定するようです。

ただし、RHELとCentOSの開発/サポートラインが統合されるというわけではなく、従来通りそれぞれは切り離されたものとして開発が行われるようです。
CentOSの理事会は、今後ガバナンスモデルやロードマップなどを公開する予定だそうです。

これからは、CentOSは「RHELのコミュニティ版」として正式に認められますので、今後のリリースも円滑に進むようになることが期待できます。
まもなく、RHEL7がリリースされます。CentOS6の時にはリリースに半年かかりましたが、次は早期にCentOSがリリースされる可能性があります。
安定してCentOSがリリースされていくならば歓迎したいニュースかと思います。

また、CentOSのプロジェクトが打ち切りになるなどの、継続性の心配もなくなりそうですね。

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