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スキルのミスマッチが失敗を生む

システム管理のつぼ(2014年11月号)

ソリューション開発部 米山 陽介

OSSは誰でも自由に使うことができます。よって、どのOSSを利用するのか、どのように利用するのか自由に選択する事ができます。webサーバ1つにしてもApacheやlighthttpd、nginxなど様々なものがあり、選択肢がたくさんあります。

しかし、ネットワークに知識がない人がネットワークサーバを作成しても上手くいかないように、自分のスキルに合ったOSSを、スキルに合った方法でしか利用することができません。つまり、OSSの導入が上手くいかない場合、導入できるだけのスキルがない場合があります。

製品にも同じことが言えますが、製品を選ぶ場合と、OSSを選ぶ場合では、無意識のうちに異なるステップを取っており、OSSでは自分のスキルをあまり考慮しないまま選択してしまう傾向が強くなります。

製品の場合は、お金を支払いますので、殆どの人が、以下のような項目を慎重に考えた上で、買うようにしていると思います。
・機能は十分か
・自分が使いこなせそうか
・使いやすそうか

しかし、OSSは無償で入手できるため、機能のみ確認し、自分のスキルに合わないOSSを選んでしまい、問題に直面する結果になることがあります。

例えば、WEBサーバを例に上げて考えてみましょう。WEBサーバを作るためには、まずはWEBサービスの仕組みを理解する必要があります。また、WEBサーバを使うために起動/停止等の方法、動作の確認をしたり、問題が起こったときに確認するため、ログの場所や見方など、Linuxのシステム管理のスキルを持っていないとそもそも管理できないことが分かります。

OSSは自由に選択でき、自由に使う権利がありますが、自分で使いこなし、管理できるものかを十分に検討し、選ぶ必要があります。

デージーネットでも、いろいろなOSSを使う前に、まずはLinuxを扱えるように勉強したり、ネットワーク、セキュリティ、システム管理、プログラム開発などの知識を深め、スキルの土台を作るようにしています。このようにスキルがついて初めていろいろな知識を活かし、OSSを自由に扱えるようになります。

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