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~何をバックアップしておけば安心なのか?~バックアップ対象と手法

システム管理のつぼ(2016年4月号)

ソリューション開発部 森 彰吾

2016年1月号の記事でバックアップの重要性について、お話しました。

[~バックアップはなぜ必要なのか~バックアップの重要性を再確認]

多くの方がバックアップは大切だと認識はしていると思います。ただ、どのようにバックアップを取っているかというと、「これぐらいでいいだろう」「いつも通りの方法で」ということも多いのではないでしょうか。今回は、いくつかのバックアップの対象と種類とそれぞれの利用場面についてお話していきます。

バックアップする対象は、データの破壊や損失が発生した場合に、もとに戻す必要があるものです。ポイントとしては以下です。

  • ソフトウェア自体
  • システムそのものを動作させるための設定情報
  • システムが管理するデータ(ユーザ情報や統計情報等)

これらの対象は、「ファイルバックアップ」と「イメージバックアップ」の2つの手法でバックアップを行うことができます。

ファイルバックアップ

ファイルバックアップは、部分的にバックアップが行える特徴があります。またバックアップと復元作業が、比較的に手軽に行えるという特徴もあります。ファイルバックアップは以下のような場面で活用できます。

  • システムの設定変更時、設定ファイルをバックアップしすぐに復元できるようにする
  • プログラムの入れ替え時など、特定のディレクトリをバックアップして、システムの一部の状態を保存する

イメージバックアップ

次にイメージバックアップです。これはファイルシステムやディスク単位でバックアップを行う手法です。特徴として、データの整合性が高い状態でバックアップを行うことができます。そのため復旧時の信頼性も高いです。以下のような場面で活用できます。

  • システムの初期安定稼働時の状態(ソフトウェア・設定ファイル全て)をバックアップし、システムが復旧できないような障害に備える

それぞれ良さがありますが、ファイルバックアップは他のファイルとの相関関係がある場合や、動的に変化するファイルは復元が難しいという特徴があります。データベース等の動的に変化するデータは、ファイルバックアップではなくデータベースの機能を使ってデータのダンプ等を行うのが良いでしょう。また、イメージバックアップはバックアップに時間がかかったり、サイズが大きくなるという側面もあります。

デージーネットでは、場面に合わせて必要充分なバックアップ手法を選択しています。例えば、システム設計時にデータベースのデータなどクリティカルなデータは、自動的にデータをダンプしてバックアップを行う仕組みを導入することがよくあります。また日常的に発生する設定変更作業では、ファイルバックアップを活用しています。

[システムイメージバックアップ調査報告書]

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