マーケティングオートメーションに対応したOSS X2CRM
今月の気になるオープンソース情報(2018年5月号)
OSS研究室 森 彰吾
X2CRMは、最近になって注目を集めているマーケティングオートメーションに対応したCRM(顧客管理ツール)です。一般的なCRMの機能に加えて、特にWEBマーケティングに関しての機能が豊富です。次のようなことができます。
WEBフォームと顧客管理の統合
X2CRMでは、WEBフォームを生成し、企業サイトなどに埋め込むことができます。このフォームから登録された情報は、X2CRMのデータベースに保存されます。
この情報は、単純な連絡先のリストとして利用や、キャンペーンメールの配信リストなど様々な用途に利用できるようになります。
WEBサイト巡回ルートの記録・分析
X2CRMの機能を使って、WEBサイトにアクセスしたユーザが、どのページにアクセスしたかを記録することができます。そのため、問い合わせフォームや、見積り依頼フォームなど、顧客からのアクションに繋がる重要ページまでの経路を知ることができます。この経路情報を知ることで、WEBサイトの改善に活かすことができます。
キャンペーンメールの効果分析
X2CRMでは、メールでの広告や、メールマガジンなど様々なキャンペーンメールを送ることができます。顧客の情報ごとにターゲットにキャンペーンメールを送り、送った後に次のような情報を知ることができます。
- 誰がメールを開封したのか
- 誰がメール内のリンクをクリックしたのか
- このメールで誰が購読を解除したのか
キャンペーンメールの効果を知ることで、次のキャンペーンメールの改善に使うことができます。またメールを読んだ人にだけ、別のキャンペーンメールを送るなど、さらなるマーケティングに情報を利用することができます。
マーケティングのオートメーション
X2CRMの特筆すべき機能として、オートメーション機能があります。様々なイベントをトリガーとして、アクションを起こすことができます。例えば次のようなことです。
- キャンペーンメールのリンクをクリックした人にだけ、クーポンを送る
- 特定のページに3回アクセスした人の情報をマーケティング担当者に送る
- Webの見積もり依頼から営業のアサイン・営業への通知を行う
デージーネットでは、X2CRMを導入することを決定しました。ワークフローを自動化することで、人間がデータを分析して行動する時間を省き、マーケティングを効率化することができます。
X2CRMで実現できることは、発想次第で大きく広がっていきます。マーケティング活動や営業活動の円滑化をご検討の方は、一度利用してみてはいかがでしょうか?