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ノウハウの共有

システム管理のつぼ(2019年7月号)

ソリューション開発部 柳瀬 大輔

システム管理者に限らず、どのような業種であってもノウハウというものは企業の宝であると言われています。作業を行う担当者というものは、様々な要因により入れ替わりが発生します。しかしその都度ノウハウが失われていくのは企業にとっての損失であるため、ノウハウの共有は命題であると言えます。

昨今の働き方改革によって労働時間についても厳密に規定が行われ、時間が足りないと実感されている方も多いのではないでしょうか。ノウハウの共有がされていないと、異なるメンバーで同じ作業、調査を行ってしまい、結果的にそれぞれで労働時間を非効率に使ってしまうという事が起こってしまいます。限られた労働時間内に割り振られた仕事量をこなし、かつ品質を上げていくには、メンバー間でのノウハウの共有と議論は必須の内容といえるでしょう。

ノウハウなどと聞くと仰々しいように思え、経験の浅い新入社員の方などは自分には関係のない、先輩社員が行う事。と考えてしまいがちです。ノウハウとは、物事の手順や方法の知識を指しますので、例えば「この資料の印刷はこの設定で」などという作業手順、これらもノウハウの一つと言えます。そんなものは共有しなくてもわかるはず、聞けばすぐにわかる事だし・・・と思う前に、小さなことからでも「共有」することをお勧めします。

なぜなら共有された手順を各メンバーが読み作業することで、

  • そのメンバーが先輩社員に問い合わせる時間
  • 先輩社員が指導する時間

を削減して効率が上がります。こんな小さなことで?と思われるかもしれませんが、ノウハウを共有することでこれだけの成果が上がることが期待できます。また共有したノウハウについて、他のメンバーの目に触れ、利用されることでさらに良いノウハウにブラッシュアップされることも期待できます。

デージーネットでは、ノウハウ共有の一環として、サーバ資料を作成する際、パラメータの英語表記のほかに日本語での表記も行っています。この日本語表記というものを記載するにあたり、お客様により理解していただくために日本語に訳された説明資料などがネット上にないか、ない場合にはどのような訳し方が適切か、という作業を行っています。これら、パラメータと日本語表記をデージーネット内で運用するwikiに掲載し、次に同様の作業を行うメンバーの調査・考案にかかる作業時間を短縮するよう試みています。

このように作成された記事を別のメンバーが利用する際に、気が付いたことや改善点を追加・修正していくことにより、より品質を高める結果にもつながっています。

wikiには、機能としてコメント機能やチャットツールなどもあります。社内でこの機能を利用して共有したノウハウについての議論を行うのはいかがでしょうか。きっと共有した本人からは考えもつかなかった効率的な方法が見つかるはずです。

デージーネットマガジン2019年7月号記事一覧

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