自社で管理するWebメールサーバの構築事例
ソリューション開発部 恒川 稜平
今回は、製造業者様にてWebメールサーバを構築した事例です。お客様はレンタルサーバを利用しており、共有IPアドレスを使う他社の影響を受けていたため、その改善をご要望でした。また、PPAP対策を取り入れたセキュリティの強化を検討されていました。
お客様が悩まれていた課題
お客様は以下の内容の課題がありました。
- GMOのレンタルサーバを利用してメールを送っているため、同じIPアドレスを使っている他社の影響を受け、メールが受信者側でスパム判定されてしまう
- 容量の大きいファイルのやり取りが多い
- PPAP対策ができていない
デージーネットからの提案
デージーネットからは以下の3つを提案しました。
メールサーバを自社開発し、AzureでSendGridを使った構築を提案
自社でメールサーバを開発することで、他社の影響を受けないようにしました。また、Azureを利用した構築は既に決まっていましたが、Azureのプラットフォームでは、Azure上のVMから外部ドメインに対して、SMTPなどを使った直接的なメール送信をサポートしていませんでした。そのため、SendGridを通過する形式で提案をしました。
Nextcloudの導入を提案
容量の大きいファイルのやり取りに関しては、大容量ファイルの共有にも対応しているオンラインストレージのNextcloudを提案しました。
SaMMAとSaMMAadmin導入を提案
PPAP対策として、デージーネットの開発ソフトウェアであるSaMMAとSaMMAadminを提案しました。SaMMAadminを使うことで、SaMMAの設定をWebUIで管理することができ、利用しやすいものとなりました。
導入時の工夫
導入にあたって以下を工夫しました。
Nextcloudの利便性の向上
Nextcloudには基本機能でも様々なものがあります。容量制限やテキストといったデフォルトのプラグインにも着目し、試験を実施して動作性の確認をとってから納品をしました。
実際の運用を意識したマニュアルの作成
実際にお客様がどのように利用するのか、使い方について確認をした上でマニュアルを作成しました。今回は、RoundcubeやNextcloudなどのWebUIを持つものが多かったため、より実際の運用を意識しました。
導入後の結果
今回の導入により、利用しやすいメールシステムができました。ユーザは、メールの送受信、オンラインストレージでのファイルのアップロード・ダウンロード、共有などを、すべてWebUIで参照して行うことができるようになりました。また、自社で管理するメールサーバになったことで、他社の運用に悩まされることもなくなりました。
関連ページ
構築事例:添付ファイルのPPAP問題を解決する代替としてSaMMAを利用
PPAP対策を含んだWebメールサーバを構築した事例です。お客様はPPAP対策を取り入れたセキュリティの強化を検討されていました。またレンタルサーバを利用しており、共有IPアドレスを使う他社の影響を受けないよう、改善をご要望でした。
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