Elasticsearchに代わる全文検索エンジン〜OpenSearch〜
OSS研究室 加茂 智之
今回は、全文検索エンジンのOpenSearchをご紹介します。
OpenSearchとは、高速検索が可能なオープンソースソフトウェアの全文検索・分析エンジンです。同じく全文検索エンジンのソフトウェアであるElasticsearchをベースにして開発されました。
OpenSearchは、「ドキュメント」と呼ばれるJSON形式のデータを、各「インデックス」内に格納し、検索対象としています。バージョン1.0.0は2021年7月に公開され、現在の最新バージョンは2.2.0 です。
OpenSearchには、以下のような特徴があります。
- 複数台でクラスタ構成とすることが可能なため、大規模なデータの取り扱いにも向いている。
- REST APIを備えており、他のツールと連携することが可能。
- OpenSearch内のデータを調査・可視化するための、OpenSearch Dashboardsというツールが用意されている。
OpenSearchは、以下のような経緯で開発されました。
Elasticsearchのライセンス変更とOpenSearchの開発
Elasticsearchを開発するElastic社は、2021年2月にライセンス変更を行いました。これにより、Elasticsearchはオープンソースではなくなってしまい、Elasticsearchを使用したサービスを第三者へ提供することが困難となりました。Elasticsearchを使用したサービスを提供していたAWS社は、これに対抗するため、ライセンス変更前のElasticsearchをベースとしたOpenSearchの開発を開始しました。
また、Elasticsearchの可視化を行うKibanaをベースに、OpenSearch Dashboardsの開発も開始しました。
ElasticsearchとOpenSearchの違い
このような経緯から、OpenSearchはElasticsearchとほぼ同様に使うことができます。ただし、双方の開発が進むにつれて、APIの仕様に一部互換性がなくなっています。そのため、Elasticsearchと連携可能なツールが、必ずしもOpenSearchとも連携可能とは限りません。OpenSearchとの連携が可能かは、ツールごとに調査・確認が必要となります。
デージーネットの取り組み
デージーネットでは、データ投入ツールのLogstash、全文検索システムのFess、統合ログ管理システムのGraylogについて、OpenSearchとの連携方法を調査し、調査報告書を作成しました。
なお、ライセンス変更後のElasticsearchでも、社内利用などの場合は問題なく使用が可能です。
今後デージーネットでは、OpenSearchを使用したシステム構築のご提案を行ってまいります。
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OpenSearchは、高速検索が可能な全文検索・分析エンジンです。「ドキュメント」と呼ばれるJSON形式のデータを各「インデックス」内に格納し、検索対象とします。本書は、OpenSearchについて調査した内容をまとめたものです。
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