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IT資産管理者の負担軽減!クライアント側から資産情報を自動登録〜Snipe-IT-Agent〜

経営企画室 OSS企画チーム 小倉 崇志

今回は、デージーネットが開発し2025年8月7日より提供を開始した「Snipe-IT-Agent」を紹介します。Snipe-IT-Agentでは、管理者を介さずに、クライアントPCやサーバの情報をSnipe-ITの資産情報として登録することができます。

Snipe-ITとは

Snipe-ITとは、Webインタフェース上で資産を一元管理するためのオープンソースソフトウェアです。パソコンやソフトウェア、ライセンス等のIT資産に限らず、オフィス用品などの消耗品など、様々な資産の管理に利用することができます。Snipe-ITでは、CSVによる一括登録や画像の登録、残数や有効期限によるアラート通知、QRコードの発行など、資産管理に必要な様々な機能が備わっています。

Snipe-ITの機能と導入メリット

よくある企業の資産管理・物品管理の課題として、以下のようなものが挙げられます。

  • 社内にどれだけの資産があるのか管理できていない
  • どの機器をだれに貸しているのか把握できていない
  • ハードウェア/ライセンスの更新時期がわからない
  • 前回購入時の時期や金額がわからない
  • 消耗品の残数がわからない
  • Excelの資産管理表に書いてある資産の名前や番号では、実物が特定できない

Snipe-ITを活用することで、こうした課題を解決することができます。

Snipe-IT-Agentとは

Snipe-IT-Agentとは、クライアント側から自身の資産情報をSnipe-ITに新規登録・更新できるソフトウェアです。デージーネットが開発しOSSとして公開しています。クライアントとなるWindows PC や LinuxサーバでSnipe-IT-Agentのプログラムを実行することで、ハードウェア・ソフトウェアの情報を収集し、Snipe-ITに新規資産を登録したり、既存資産情報を更新したりすることができます。

Snipe-IT-Agentの開発背景

似たような機能を持ったソフトウェアとして、デージーネットが開発した「Snipe-PCView」があります。Snipe-PCViewは、 SNMPによってクライアント(Windows PC)の設定情報、デバイス情報を取得し、Snipe-ITの資産情報として登録することができるソフトウェアです。ただし、利用にあたっては次のような条件があります。

  • Snipe-PCViewを導入するLinuxサーバが必要
  • クライアント側にSNMPサービスの設定や、場合によってはActive Directoryで名前解決の設定が必要
  • クライアント毎にSnipe-IT上の資産情報を事前登録しておく必要がある

そこで、より利用条件の敷居が低く、またクライアント自身からSnipe-ITの資産情報を登録することができれば便利なのではないかと考え、Snipe-IT-Agentを開発しました。

Snipe-IT-Agentは、基本的には次の条件を満たすことができれば利用可能です。

  • クライアントにSnipe-IT-Agentと、Snipe-IT-Agentの実行に必要なソフトウェア(Python3とモジュール)の導入が必要

また、Snipe-PCViewはクライアントがWindows PC限定ですが、Snipe-IT-AgentはWindows PCに加えてLinuxサーバやWindows サーバも対象にできます。

Snipe-IT-Agentを利用することによるメリット

Snipe-ITにSnipe-IT-Agentを導入した場合、次のようなメリットがあります。

クライアント毎の資産情報登録の手間が軽減する

どの資産情報を管理するかをSnipe-IT側で一度設定しておけば、クライアントがSnipe-IT-Agentを起動させるだけで自動的に資産情報が登録されます。そのため、事前に資産情報の登録用の枠を作っておく必要がなく、Snipe-IT管理者の手間が軽減されます。

定期実行することにより、最新の情報になる

Snipe-IT-Agentは、定期実行設定(Windows PCではタスクスケジューラ、Linuxサーバではcronの設定)をすることで、Snipe-ITに登録されているクライアント自身の情報を定期的に更新することができます。インストール・アンインストールされたソフトウェアや、OSのバージョン情報などを常に最新の情報にできるので、クライアントの資産情報を正確に管理できるようになります。

セキュリティ強化につながる

インストールされているソフトウェアを定期的に取得することで、情報漏洩につながるファイル共有のソフトウェアなど、企業で許可されていないソフトウェアがインストールされていないかなどのチェックを行うことができます。これにより、情報セキュリティを強化することが可能となります。

このように、Snipe-IT-Agentを活用することで社員のPC管理や社内サーバの情報管理を効率化することができます。

デージーネットでは

デージーネットでは、資産管理システムとして Snipe-ITの導入をお勧めしています。 Snipe-ITを利用することで社内の資産管理に関する課題を解決しつつ、今回ご紹介したSnipe-IT-Agentと組み合わせることで、社員のPCや社内サーバの情報管理を簡単に行うことができるようになります。

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