事例:システムのクラウド化
自社で構築したサービス用のサーバを、クラウド化したいということで相談を受けました。 同時に冗長化も行いたいということでした。クラウド化をどのように行うかを話し合い、 問題点をリストアップ。お客様と一緒に移行方法を決定し、移行作業はお客様自身でおこないました。
- 導入企業業種
- ネットサービス
- ユーザー規模
- 約20,000人
- 実施時期
- 2015年5月
- お客様が悩まれていた課題
- サーバをハウジングしているが維持コストが高い
- クラウド化したいが、システムを全部構築しなおすのは不安
デージーネットが提案した「システムのクラウド化」
物理サーバをそのままクラウド化
自社で構築したサービス用のサーバを、クラウド化したいということで相談を受けました。移行にあたっては、次のような問題点を抱えていました。
- システムを自社構築したが試行錯誤だった
- クラウド化したいが、同じシステムを構築する自信がない
- クラウド化の時に、サービスを停止させずに移行する方法が分からない
- クラウド化と同時に、冗長性も確保したい
デージーネットでは、OSS移行支援コンサルティングの活用を提案しました。
デージーネットの提案
デージーネットからは、物理サーバの情報を吸い上げ、そのままクラウド化する手法を提案しました。そして、クラウド化した後の移行方法についてコンサルティングを行い、お客様と協力しながら移行を行うことになりました。
移行イメージを明確にする
まず、最初に行ったことは、何をいつまでに移行するかを決めることでした。サービス用のWEBサーバやDBサーバだけでなく、DNSサーバ、監視サーバ、社内用メールサーバなども同じようにハウジングされていました。そのため、どこまでを対象にするのかを決める必要があったのです。また、移行とは別に冗長性を確保したいということでしたので、データベースサーバの冗長化やフロントのウェブサーバの追加などの要望もありました。それぞれのケースのメリット、デメリット、リスクなどを詳細に検討した結果、サービスを止めないことを優先し、まずクラウド化を実現することにしました。そして、安定稼働したことを確認してから、システムの冗長化を進めることになりました。
移行後のテスト項目を作成
システムをクラウド化するにあたり、システムが正常に動作している状態がどんな状態であるかという指標を作ることをお勧めしました。システムの移行が正常に行えたかどうかを確認するためです。デージーネットから、テスト項目の作成方法やテンプレートなどをお渡しして、一緒に項目を作成しました。項目の作成後に、お客様と一緒にレビューを行い、適切なテスト項目が作成できたかを確認しました。
移行のタイムスケジュールと手順書を作成
システムの移行をスムーズに行うため、作業項目を細かくリストアップしました。そして、その作業項目を効率を考えて並び替え、スケジュールを作成しました。また、各作業のうちの重要な部分は、事前に手順書を作成することをお勧めしました。特に、既存サーバからクラウドへそのまま移行する方法については、デージーネットから詳細に方法をお伝えしました。
移行リハーサルの実施
作成ししたスケジュールと手順に基づいて、本番の移行前にリハーサルを行ました。リハーサルの結果、データの移行方法に課題が発見されました。また、思ったよりもデータ転送に時間が掛かることから、サービス停止を最小限にする方法について再検討しました。
仮システムでテストを実施
リハーサルで移行した環境を使って、正しく動作するかを確認しました。事前に作成したテスト項目を使って、問題がないかを一つ一つ確認しました。その結果、確認に意外と時間が掛かることが分かりました。確認の一部をツール化し、テストを早く行えるようにすることになりました。
移行手順とスケジュールの見直し
移行リハーサルと仮システムでのテストの結果を踏まえて、移行手順とスケジュールの見直しを行いました。また、リハーサルの結果を元に、スケジュールを細かく設定しなおしました。
移行本番!
実際の移行は、お客様によって実施されました。事前にリハーサルやテストを実施ていたこともあり、スムーズに移行が行えました。
コンサルティング後の結果
お客様からは、システムの移行や管理について、とても勉強になったというフィードバックを頂きました。私たちが、様々なアドバイスをしたことや、リハーサルを入念に行ったことで、安心して作業ができたようです。システムが無事に稼働しましたので、デージーネットからは次のステップとして冗長化を提案しました。