メールマガジン

ビジネスチャットツール [Rocket.Chat]

今月の気になるオープンソース情報(2017年9月号)

OSS研究室 大野 公善

今回はRocket.Chatをご紹介します。

普段どのようなコミュニケーションツールを利用されていますでしょうか?少し前まではメールが主なコミュニケーションの手段でしたが、 最近ではLINE等のチャットサービスを利用することが多いのではないかと思います。簡単に情報を伝えることができるのでとても便利ですね。

ビジネスの世界でもSlackやChatWork等のチャットサービスを利用することが多くなってきました。メールよりも手軽に素早く情報を伝えることができると いうことで、採用する企業やプロジェクトも増えています。

一方、インターネット上のチャットサービスを利用する場合、やり取りの履歴がサービス提供サイト上に残ることになります。機密情報や個人情報を扱うこ とがあると、情報漏洩の心配や企業のセキュリティポリシーに反する等の理由から、チャットサービスの利用を躊躇されている方もいらっしゃるようです。

こんな時に Rocket.Chat を利用することができます。Rocket.Chatは、オープンソースのウェブチャットサーバです。Rocket.Chatを 利用すれば、Slackのようなチャットサービスをプライベート環境で提供することが可能です。Linuxサーバ上にインストールすれば、すぐにチャットを始め ることができます。

Rocket.Chatでは、以下の手順でチャットを行います。

  1. チャットルームを作成する。
  2. チャットルーム内にチャンネルを作成する。
  3. チャンネル内で会話を行なう。

チャットルームはチャットメンバー全員が入る大きい部屋、チャンネルは実際に会話を行なうメンバーだけが入る小さい部屋のようなイメージです。チャン ネルは、メンバーなら誰でも入れる公開チャンネルやメンバーを限定する非公開チャンネルを作成することができます。また、1対1で会話を行なうダイレク トメッセージというチャンネルを作成することも可能です。用途に合わせて柔軟にチャンネルを使い分けることができます。

チャットルームにログインするためにはアカウント登録が必要です。Rocket.Chatはアカウント管理にLDAPを使用することができます。この機能を利 用すれば、アカウント管理を行なっているLDAPシステムがあれば、そのアカウントを使用してチャットサービスにログインできるようになります。

企業ではアカウントの管理にActiveDirectoryやLDAPを使用していることが多く、LDAP連携ができることは重要なポイントとなります。

デージーネットではRocket.Chatを使用したチャットサービスを開始しました。アカウント管理を行なっているLDAPと連携して、社員がいつでも利用できるチ ャットサービスを提供できました。

安心できる環境でチャットサービスを提供するために、Rocket.Chatの利用を ご検討されてはいかがでしょうか?

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