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Apache Guacamole〜リモートデスクトップのOSS〜
Apache Guacamole〜リモートデスクトップのOSS〜
昨今、働き方改革で社内規則や働き方を見直すなどの取組みが各社で行われています。そのなかでも特にリモートワーク(テレワーク)という言葉を耳にする方も多いのではないでしょうか。Apache Guacamoleは、リモートワークで活用することができる、社外から社内のシステムに接続が可能なリモートデスクトップのソフトウェアです。
Apache Guacamoleとは
Apache Guacamoleとは、リモートデスクトップやVNC、SSH、TELNETなど、リモートアクセスのゲートウェイとして動作するオープンソースソフトウェアです。The Apache Software Foundationより提供されており、ライセンスはApache、開発言語はC言語、Javaを利用しています。

Apache Guacamoleログイン画面
Apache GuacamoleをCentOSとRHELにインストールする場合には、EPELレポジトリからパッケージを入手可能です。また、DebianやUbuntuでも、パッケージから インストールすることができます。なお、docker hubには、いくつかのコンテナイメージが公開されていますが、Apache Guacamoleのオフィシャルなイメージは公開されていません。
Apache Guacamoleの資料ダウンロードはこちら
Apache Guacamoleの利用方法
Apache Guacamoleを利用したテレワーク
社外から社内のネットワークにアクセスしようとする際に一般的には、VPNで接続を行うことが多くあります。しかしVPN接続は情報漏洩などのリスクも高く、一度接続できてしまえば、自宅のパソコンにファイルをダウンロードすることも簡単にできてしまいます。さらにVPN接続をしている際に、ユーザがどのような操作をしているか確認することはできません。
Apache Guacamoleには、アクセス制限でホストやプロトコルなどを細かく設定できるため、不正なアクセスを防ぐことができます。ファイルの転送もSFTPを許可しない限り行うことはできません。さらに操作ログもテキストや動画で残すことができるため、問題発生時には操作履歴から原因を突き止めることが可能です。動画で操作ログを残せることで、リモートワーク者の監視に役立ち、怠慢な働き方の防止や情報漏洩の抑止につながります。
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テレワークでの利用
システム保守用のゲートウェイサーバ
最近では、企業内のシステムの保守や運用を、他の会社に依頼するケースが数多くあります。その場合、自社以外の人がリモートログインをして、システムの保守・運用をします。しかしその際にVPN接続やパスワード認証だけでは、情報漏洩のリスクやどのような作業をしていたのかがわからないことがあります。Apache Guacamoleを利用することで、会社ごとにグループを作り、アクセス可能なホストやプロトコルを制限することができます。
どのような操作をしたのか記録を残すことができるため、問題が発生した場合にも、オペレーションミス等の事実関係を確認することができます。
Apache Guacamoleの特徴
リモートアクセス用のゲートウェイサーバ
Apache Guacamoleは、RDP、VNC、SSH、TELNET、SFTPなど、リモートアクセスに利用するプロトコルに対応したゲートウェイサーバとして利用することができます。通常であれば、RDPはリモートデスクトップのクライアントソフトウェア、SSHはターミナルエミュレータ等、プロトコルに合わせたソフトウェアが必要になります。しかし、Apache Guacamoleを利用すれば、Webブラウザから様々なプロトコルでリモートアクセスが可能になります。そのため、クライアント端末に特別なソフトウェアを用意する必要がありません。
Apache Guacamoleのデモを使ってみる

Apache Guacamoleリモートアクセス画面
Webブラウザから接続が可能
Apache Guacamoleは、Webブラウザ上で操作が可能であり、接続もWebブラウザから行えるため、クライアント端末に特別なソフトウェアを必要としません。またリモートデスクトップやSSH等のプロトコルに関わらず、複数のマシンに同時に接続をすることができます。
操作ログ
操作ログというと一般的には、WindowsのイベントログやLinuxのaudit.logなど、テキストによるログが多く使用されています。Apache Guacamoleは、テキストによるコマンドの記録だけではなく、リモートデスクトップの操作を動画として残すことができます。動画で残るので、実際にユーザがどのような操作をしたのか、後から確認することができます。テキストのログも残すことができるので、動画では確認することのできないようなショートカットキーの入力なども確認が可能です。

操作ログの再生画面
動画の閲覧
今までのApache Guacamoleでは、ログが特殊なフォーマットで保存されているため、一度mp4形式に変換してから動画を閲覧する必要がありました。しかし、Apache Guacamole1.5系から、動画をブラウザ上で閲覧するためのエクステンション「guacamole-history-recording-storage」が公開されました。このエクステンションを導入することで、Webブラウザ上で管理者が操作の動画を閲覧することができます。
なお、この録画閲覧機能については、調査報告書にてより詳しく解説しています。
Apache Guacamoleの資料をダウンロードする

動画の一覧画面

ブラウザでの動画の視聴
動画閲覧の注意点
Webブラウザ上で動画を閲覧できることで非常に便利になりましたが、以下の注意点もあります。
アクセス制限とユーザ管理
Apache Guacamoleは、ユーザやグループごとにアクセス可能な接続先のホストやプロトコルを細かく設定することができます。ユーザとグループの両方に権限や接続の設定が存在する場合には、ユーザの設定が優先されます。
さらに、ユーザ情報や設定の保存先として、MySQL/PostgreSQLやLDAPなどのデータべースを利用することができます。またSQLデータベースとLDAPを併用することも可能です。例えば設定情報はSQLデータベースに保存し、LDAPは認証に利用できます。ただしこの場合、SQLデータベースにもユーザ情報が必要になるため、ユーザ情報の二重管理が発生するため注意が必要です。
認証方法
Apache Guacamoleは、MySQL/PostgreSQLやLDAP認証の他に、CASやOIDCなどのシングルサインオンや、RADIUSの認証方法にも対応しています。
複数人での画面共有
Apache Guacamoleは、共有用のURLを発行することができ、画面を複数人で共有しリモートデスクトップやSSHの操作・閲覧が可能です。また、操作する人以外は「画面の閲覧のみ」という設定をすることで、入力を禁止することもできます。この機能を利用することで、複数人での情報共有から、遠隔での指導・教育等にも利用できます。

Apache Guacamole画面共有イメージ
ロードバランス構成ができる
Apache Guacamoleは、負荷分散構成が可能です。1台のサーバの負荷が高くなりすぎた場合に、台数を増やして負荷を分散することや、ネットワークの通信量が問題になった場合に、別のネットワーク経由でアクセスさせることが可能です。また、冗長構成としても利用することができます。
デージーネットの取り組み
デージーネットでは、Apache GuacamoleのWebインターフェースの日本語化を行いました。また、日本語版のマニュアルも作成し、デージーネットのホームページ上で無償公開しています。その他、お客様の様々なニーズにお答えするため、動画生成とダウンロードを行うインタフェースの開発なども行っています。デージーネットでは、Apache Guacamoleを利用したリモートデスクトップの構築や保守のサービスを提供しています。導入をご検討の方はお気軽にお問い合わせください。
デージーネットで調査したApache Guacamoleの調査報告書には、インストール方法、Webブラウザでのリモートデスクトップ接続の様子や、1台のマシンでどの程度の接続が可能か検証を記載しています。
「情報の一覧」
Apache Guacamole(グァカモーレ/ワカモーレ/ワカモレ)は、RDP(リモートデスクトップ)やVNC、SSH、TELNETなど、リモートアクセスのゲートウェイとして動作するソフトウェアです。本書はApache Guacamoleの調査報告書です。調査報告書には、インストール方法や日本語化の方法等が記載されています。
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