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GPS追跡記録のOSS〜Traccar〜

経営企画室 OSS企画チーム 加茂 智之

今回は、GPSにより取得したデバイスの位置情報を集積するソフトウェア、「Traccar」についてご紹介します。Traccarは、車両やドライバーの動態管理、社員の行動把握や営業ルートの効率化、子供の見守りなど、幅広い用途で利用することが可能です。

Traccarとは

Traccarは、GPS追跡記録システム用のオープンソースのサーバソフトウェアです。車載用などのGPSトラッカーやスマートフォン用のアプリから送信された位置情報を受信・集積することができます。集積した情報はWeb管理画面で確認したり、他のシステムに連携したりすることが可能です。

Traccarの機能

Traccarには次のような機能があります。

位置情報送信デバイスとの連携

位置情報を集積するには、位置情報を送信するデバイスが必要です。位置情報を送信するデバイスには下記の機能が必要です。

  • GPSを使用して自身の位置情報を取得すること
  • SIMカードなどを用い、インターネット経由でTraccarに位置情報を送信すること
  • 上記を行うために電源が供給されること

自動車の位置情報を取得したい場合、車のOBDポートに接続してこのような機能を利用できるデバイスが販売されています。他にも、上記の機能を提供する、iOSやAndroid用のアプリ「Traccar Client」も提供されています。

位置情報を送信するプロトコルはデバイスの種類により異なりますが、Traccarでは約250種類のプロトコルに対応しており、様々な種類のデバイスからの情報を受信することができます。

Web管理画面

受信した位置情報は、Web管理画面の地図上で確認することができます。デバイスの位置情報の変遷を期間を指定して確認することも可能です。

ジオフェンス

Traccarでは、地図上で領域を指定する「ジオフェンス」という機能があります。Web管理画面にてジオフェンスを指定し、デバイスがジオフェンスに進入した場合やジオフェンスから退出した場合にメールなどで通知を送信することが可能です。そのため、対象が到着したことの確認や盗難の検出にも役立ちます。さらに、通信が途絶えた場合にも通知を送ることができます。

他システムへの連携

Traccarで取得した情報を他のシステムに連携することも可能です。REST APIを使用してTraccarに問い合わせると、デバイスの位置情報の履歴などをJSON形式で取得することが可能です。また、WebSocketを使用してTraccarに接続すると、Traccarがデバイスから受信した位置情報をJSON形式でリアルタイムに取得することも可能です。

Traccarの用途

Traccarは、以下のような使い方で利用することができます。

車両管理

位置情報送信デバイスを搭載した車両をTraccarで管理することで、社用車などの位置情報をリアルタイムで把握することができます。そのため、走行ルートの最適化、事故やトラブルが発生した際の安全確保などに役立ちます。

人の行動把握

スマートフォン用アプリを利用することで、営業職やドライバーなど外勤を行う社員の行動把握に利用できます。これにより、営業活動の生産性向上、労務管理の効率化などに効果が期待できます。またビジネスだけでなく、子供の位置情報の把握、緊急時の安否確認などにも使うことができます。

物の追跡

位置情報を追跡できるタグなどを荷物に付けることで、モノの配送状況の把握や到着確認を行うことができます。これにより、物流の効率化や生産性向上、企業の信頼度や顧客満足度のアップにもつながります。

デージーネットでは

デージーネットでは、GPSによる位置情報を集積するためのシステムとして、Traccarを利用したサーバの構築が可能です。Traccarで集積した情報を他のシステムへ連携したい場合についても、お気軽にご相談ください。

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Traccarとは、GPS追跡記録システムのオープンソースソフトウェアです。車載用のGPSトラッカーやスマホ用アプリから送信された位置情報を受信・集積することができます。

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