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Zabbix+Syslog+Alertmanagerによる冗長化した監視サーバ導入事例

ソリューション開発部 森 久恵

今回は、ケーブルテレビ事業者様向けにZabbix+Syslog+Alertmanagerを組み合わせた監視サーバをHAクラスタで冗長化した事例です。お客様は監視対象のサーバ・NW機器からTrapを受け取ってはいるものの、量が多く埋もれてしまっていたり、ログを自ら確認して検知していたため、運用面で手間がかかることが課題でした。この課題に対して、デージーネットからは、Zabbix+Syslog+Alertmanagerを組み合わせて、HAクラスタで冗長化したサーバをご提案しました。

お客様が悩まれていた課題

お客様は次のような課題がありました。

  • 監視対象のサーバやNW機器からTrapを受け取ってはいるものの、量が多く埋もれてしまう
  • 自らログを探しに行かないと検知できないので面倒
  • 過去にデージーネットが構築したSyslogサーバ(2台構成)の保守が切れている

デージーネットからの提案

デージーネットからは、以下の2点をご提案しました。

ログのアラート通知を実現するためZabbixとSyslogを提案

Zabbixとは、サーバ、ネットワーク、アプリケーションを集中監視するための統合監視ソフトウェアです。また、Syslogとは生成されたログをSyslogサーバに送信するために利用されるプロトコルです。以前弊社で構築・保守していたSyslogサーバの保守が切れていたため、Zabbixサーバと一緒に同居・冗長化することを提案しました。SyslogサーバとZabbixサーバを別々にリプレースすると3台必要なところを、もともと構築・保守していたSyslogサーバを冗長化することで、計2台で実装することを提案しました。

管理用のOSSとしてAlertmanagerを提案

Alertmanagerとは、Apache License Version 2のもとで、オープンソースソフトウェアとして公開されているアラート管理システムです。監視システムであるPrometheusのアラート管理コンポーネントとして提供されていますが、独立したソフトウェアとして提供されているため、Prometheus以外のソフトウェアのアラート管理システムとしても運用することができます。アラートの重複排除、グルーピング、アラートの抑制、電子メール等によるアラートの送信を行うことができます。今回は、ログ監視システムのZabbix、Syslogの導入を予定していたため、どちらのアラート管理も実現できるように提案しました。

また、Zabbixにも通知機能自体はあるものの、Zabbixで管理している1000台のサーバに障害が発生した場合、1000個のアラートが発行されるという問題があります。Alertmanagerを使うと、大量のアラートを効率よく管理したり、アラートの抑制が可能になるため、柔軟にアラート管理ができるようになることを期待しました。

導入時の工夫

導入にあたって以下を工夫しました。

Syslog文字列検知のサンプル例を設定

ログ受信しているログの内、検知したい文字列をヒアリングし、それをAlertManagerのSyslogサンプル例として設定しました。実際に出力されているログベースのため、どういった動作になるかをお客様がイメージしやすいように意識しました。

Zabbixアラート通知のサンプル例を設定

Zabbixのアラートは管理者宛てに来た際のアラートをAlertManagerに連携する設定とし、運用時に実際の動作が確認しやすいものを意識しました。

AlertManagerを含むHAクラスタの検証環境を構築し、本番に近い形で検証を実施

AlertManagerを含めたSyslogとZabbixのHAクラスタ構成検証環境を構築し、動作検証を実施しました。その動作検証をもとにマニュアルへの反映や、お客様への動作説明へ活かしました。

Syslog・Zabbixサーバのネットワークが異なるため、ネットワーク構成を検討

Syslogサーバ・Zabbixサーバと、異なるネットワークのサーバが同居することになるため、障害発生時にどちらかのサーバにサービスが移った場合も、問題なくお互いの通信が取れるように、ネットワークの設計を工夫しました。

導入後の結果

実運用で実際に検知可能な文字列であったため、AlertManagerの動作をWEB UIやメール通知を通じてお客様に確認いただきやすくなり、Syslogのアラート管理が可能となりました。Zabbixから管理者宛てに送信される通知をAlertManagerへ連携する設定としたことで、トリガー動作確認のテスト通知も送信可能となりました。これにより、お客様にも仕組みや動作内容を理解いただきやすくなり、Zabbixのアラート管理が可能になりました。さらに、SyslogとZabbixのアラートの集約通知を実現しました。マニュアル整備やお客様向けの説明会を通じて、設定方法や各種パラメータの動作について説明し、柔軟な運用体制を構築することができました。また、IPアドレスの変更をすることなく、Syslogサーバ・Zabbixサーバともにスムーズな実運用に移行することができました。

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