オープンソース

LibreSpeed〜ネットワーク通信速度を計測するOSS〜

LibreSpeedとは

LibreSpeedとは、Google Speed Testのような、拠点間のネットワークの通信速度(speedtest)を計測するためのソフトウェアです。GitHubには、「A Free and Open Source Speedtest for HTML5 and more」と記載されており、librespeed.orgの提供の下、ライセンスはLGPLで公開されています。開発言語はPHP、JavaScriptです。Googleなどによって公開されている速度テストサイトは、自身の端末と世界のどこかにあるサーバとの通信速度を図ることができます。これによって、他の回線との比較はできますが、特定の拠点との通信速度を知ることはできません。

LibreSpeedは、速度を測定したい場所、例えば企業の社内に設置することで、外部から社内への通信速度を計測することができるようになります。

速度測定スタート画面

LibreSpeedの特徴

LibreSpeedの特徴は以下になります。

  • WEBブラウザだけで利用できるため、特別なソフトウェアのインストールが不要

    LibreSpeedは、PHPとJavaScriptで構成されています。クライアント側はJavaScriptで動作するため、WEBブラウザから通信速度を確認することができます。

  • 対応ブラウザが豊富

    対応ブラウザは、IE11、Edge、Firefox、Chrome、Safariなどで動作し、モバイル端末からの利用も可能です。

  • インストールが容易

    LibreSpeedはGithubからダウンロードすることができるため比較的簡単に導入が可能です。

  • 複数拠点の速度測定サーバに対応

    LibreSpeedは、1つのWEBインタフェースから、複数の拠点との速度測定ができるようになっています。例えばLibreSpeedの速度測定サーバを東京・名古屋・大阪などに設置し、速度測定をするユーザが最も近い地点のサーバを選択して測定を行うことも可能です。

  • カスタマイズ性が高い

    インストールが比較的簡単ですぐに利用できるように作られているソフトウェアです。そして、利用方法に応じて大きくカスタマイズができるように作られています。ソフトウェアライセンスがLGPLになっているためライブラリを使い、独自の速度測定サイトが構築できます。

LibreSpeedの機能

主な機能は以下になります。

速度測定

速度測定用のHTMLの例が複数用意されています。ファイル名にsingleServerとあるものは、ソフトウェアをインストールしたサーバとクライアント間での速度測定をするためのHTMLで、multipleServersは、複数のLibreSpeedサーバを用意し、ユーザに速度測定をするサーバを選択させる例になります。

速度計測結果画面

測定結果の履歴

計測結果をDBに保存している場合、測定結果の履歴を表示することができるようになります。履歴には計測時間や計測したクライアントのIPアドレス、ダウンロードやアップロード速度の情報が履歴に残ります。

ログイン履歴確認画面

計測方法

クライアント側のJavaScriptプログラムと、サーバ側プログラムのデータのやりとりによって通信速度を測定します。

速度計測方法イメージ画面

ダウンロード速度の測定方法

ダウンロード測定は、サーバからクライアントに大きなデータをダウンロードしておこなわれます。測定時にはサーバ・クライアント間で複数のHTTPストリームを使用します。各ストリームの通信量・速度から、ダウンロード速度が求められます。

アップロード速度の測定方法

アップロード測定は、ダウンロード測定の逆の方法で行われます。すなわちクライアントからサーバにに大きなデータ(最大20MB程度)をアップロードしておこなわれます。こちらも測定時にはサーバ・クライアント間で複数のHTTPストリームを使用します。各ストリームの通信量・速度から、アップロード速度が求められます。

利用場面

  • インターネットサービスプロバイダ向けの利用

    インターネットサービスプロバイダなど、インターネットインフラを提供している会社では、自社サービスの速度をユーザに伝える用途で利用が可能です。複数拠点の測定にも対応できるため、インターネットサービスプロバイダのサービスにも利用できます。

  • テレワークに伴う利用

    テレワークの普及に伴い一般企業で速度測定の需要が出現しています。LibreSpeedを使い定量的に速度を測定することで、利用者全体が遅いのか、特定の人・環境が遅いのかを特定することや、テレワークが可能な環境なのか、事前に判定する指標となります。

  • 各拠点間での利用

    支店が数多くある企業の場合でも、各拠点ごとに測定することができるので各拠点ごとのネット環境を確認することが可能になります。

    速度拠点イメージ画面

課題と解決方法

LibreSpeedはカスタマイズ性に優れたソフトウェアです。しかし予め用意されたインタフェースは簡素なもので英語のみになっています。実際の利用場面では、日本語化や自社サイトのデザインに合わせたサイト構成が必要になります。日本語化だけであれば、ソフトウェアに用意されたHTMLとJavaScriptを変更することで可能となります。しかしデザインまでとなると、HTML、JavaScriptをよく理解して修正する必要があります。

デージーネットの取り組み

デージーネットでは、LibreSpeedを企業独自のデザインに合わせやすいカスタマイズを行うことを検討しています。検証レベルではすでに実装が完了しているため、今後ニーズに合わせて改良を行いつつ導入を進めていきます。また、インストール方法や使用例などは、無料資料ダウンロードから調査報告書をダウンロードすることができます。

「情報の一覧」

LibreSpeed調査報告書

無料資料ダウンロード

Google Speed Testのような、ネットワークの通信速度を計測するためのソフトウェアです。速度を測定したい場所、例えば企業内などに設置することで、外部から社内への通信速度を計測することができるようになります。

倉敷ケーブルテレビ様へ速度測定システム「LibreSpeed」の導入事例

LibreSpeed導入事例

倉敷ケーブルテレビ様へOSSの速度測定システム「LibreSpeed」を導入した事例です。以前より倉敷ケーブルテレビ様では、インターネット速度測定システムを利用して、インターネットサービスをご利用中のお客様を対象に、お客様宅から倉敷ケーブルテレビまでの自社網内におけるインターネット速度測定を実施していました。この結果を元に回線の完工検査などに利用しています。しかし今まで利用していたシステムのOS保守の終了や、光回線の10Gに対応したいことから、システムの更改を検討していました。

LibreSpeedを利用した速度測定システムの構築事例

LibreSpeed構築事例

通信事業者様に速度測定システムを構築した事例です。お客様は既に速度測定システムを利用しており、今回新たに10Gbpsの新サービスを導入する予定でした。しかし現行のシステムは、10Gbpsに対応していないことやブラウザ制限などがあり使いにくいということで更改を検討していました。

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