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OSSのコンテナ管理GUI〜Portainer〜

OSS研究室 大野 公善

今回は、Dockerなどのコンテナ環境を管理できるオープンソースソフトウェア、Portainerをご紹介します。

DX推進を行うための手段のひとつとして、コンテナ技術を導入する企業が増えています。コンテナとは、OS上で他のサービスと分離させたアプリケーション環境をパッケージ化した、仮想化技術のひとつです。従来の仮想化と比較して、少ないリソースで実行できるため、より多くのアプリケーションを処理することができます。機械学習やソフトウェア開発等、いろいろな分野で利用されています。

コンテナを実装するためのソフトウェアとして、Dockerがあります。
Dockerでは、コンテナの起動や停止等の操作をコマンドラインから行います。コマンドラインの操作が苦にならない人は問題ないのですが、「コマンドラインの操作はちょっと苦手だけど、コンテナは使用したい」ということもあるのではないでしょうか。

こんな時に Portainerを使用すると便利です。
Portainerは、コンテナを管理するためのウェブユーザインタフェースで、Dockerの様々な操作を行うことができます。

Portainerの機能

Portainerには、以下のような機能があります。

ウェブユーザインターフェースでコンテナやスタックを簡単に管理

Portainerは、Dockerコンテナの管理を、ウェブユーザインタフェースから簡単に行うことができます。コンテナの作成、起動、停止、削除のほか、コンテナの詳細情報を表示したり、統計情報を表示したりすることも可能です。起動したコンテナのコンソールに接続する機能もあります。

また、複数のDockerコンテナをひとつのシステムとして、まとめて管理することも可能です。この機能はスタックと呼ばれており、docker-composeを使用して、コンテナを作成します。docker-compose形式のYAML形式で設定情報を指定して、スタックを起動します。コンテナと同じように、スタックの作成、起動、停止、削除等を行うことができます。

複数のコンテナ環境を一元管理

Portainerは、ひとつのウェブユーザインタフェース上で、複数のDockerコンテナ環境を一元管理することができます。通常、複数のDocker環境を使用している場合、それぞれのサーバにログインして、Dockerコンテナの作成や起動を行う必要があります。しかし、Portainerを導入すれば、ウェブユーザインタフェース上で各サーバのDockerコンテナの作成や起動を行うことができます。そのため、複数のDocker環境の管理を容易に行えるようになります。

既存システムと連携したユーザ認証

Portainerへのログインは、ユーザとパスワードによる認証を行います。
このユーザ認証を行う際、LDAPを参照することができます。例えば、社内でActiveDirectoryを利用している場合、ActiveDirectoryに登録されているユーザでPortainerにログインすることができます。
Portainerは、ログインしたユーザと、そのユーザが所属するグループでアクセス管理を行いますが、グループ管理にもLDAPを参照することができます。
この機能を利用すれば、社内システムとのアカウント一元管理も実現できます。

また、Portainerは、シングルサインオンにも対応しています。OAuthに対応しているアイデンティティプロバイダがあれば、シングルサインオンでPortainerにログインすることができます。

デージーネットの取り組み

デージーネットでは、PortainerのDocker管理機能について、調査・検証を行いました。Kubernetesのようなクラスタは不要、Dockerをスタンドアロンで使用したい、ウェブユーザインタフェースを利用して便利にDockerを管理したい、という方には、Portainerがお勧めです。
Dockerの簡単な運用をご検討の方は、Portainerの利用をぜひ検討してみてください。

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