メールマガジン

メールサービスにおけるCockpitの導入事例

ソリューション開発部 恒川 稜平

今回は、製造業者様にてメールサービスにCockpitを導入した事例です。お客様はメールサーバ管理をCLI操作で行っていたため、操作が簡単なGUIの導入をご要望でした。また、現状のメールサービスに影響が出ないよう、最小限のGUI構成をインストールすることを検討されていました。

お客様が悩まれていた課題

お客様は以下の内容の課題がありました。

  • CLI操作に慣れている社員が少なく、気軽にサーバ管理やログ参照ができない
  • 対象がメールサービスのサーバなので、セキュリティ対策が心配
  • GUIの導入により現状のメールサービスに影響を与える可能性がある

デージーネットからの提案

デージーネットからは以下の2つを提案しました。

WebUIであるCockpitの導入を提案

GUIを導入することで多くの機能が利用できるようになる反面、脆弱性も増え、サービスのアップデートを頻繁に行う必要があります。また、GUI関連のサービスではリソースも消費され、必要に応じてサーバのエイジングが必須となります。そのため、お客様の課題とGUI導入による懸念をどちらも解決できる、Cockpitというサービスを提案しました。

Cockpitでは、WebUIでのシステム管理が可能です。コマンド操作の知識がない人でも、マウスで直感的に操作することができます。また、余計なソフトウェアやライブラリのインストールが必要ないため、GUIのように構成が複雑になることはありません。

各種要望の代替案を提案

お客様は、CLI操作によるパケットフィルタリングの設定やセキュリティソフト等のインストールに不安を感じていました。そこで、CLI上での操作手順書の作成や、保守範囲内での簡単なQ&Aに対応するといった代替案を提案しました。

導入時の工夫

導入にあたって以下を工夫しました。

NetworkManager経由でのネットワーク管理に変更

Cockpitは、Ubuntuの標準で利用されているNetplanだとネットワーク管理ができません。そのため、NetplanではなくNetworkManagerによるネットワーク管理に切替をしました。

各機能の確認

Cockpitで利用できる機能は多岐にわたります。WebUIからのログ参照や、ネットワークの状態の参照、ストレージの状態参照もできます。それらの機能が利用できることを確認しました。

導入後の結果

Cockpitの導入により、サーバ管理におけるグラフィカルな画面での操作や、コマンド操作で確認していた部分のWebUIでの参照が可能となりました。
また、CockpitではGUIほど余計なソフトウェアやライブラリのインストールが必要ないため、脆弱性およびサーバリソースの消費も抑えることができました。システム管理者は、アカウントでログインをすることで、CPUやメモリの使用状況、ログの確認ができるようになりました。

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