4. 使い方 一覧へ 6. CuMASリリースノート
5. 詳細設定
本章では、CuMASの設定ファイル(/usr/local/cumas/etc/cumas.conf)と遅延通知テンプレート(/usr/local/cumas/etc/NoticeMail.txt)および、データベースのステータステーブルについて解説します。
5.1. CuMAS環境設定ファイル
CuMASは、cumas.confの設定に従って動作します。記述できる設定の詳細は項目表 ■ のとおりです。
記述ルールは次のとおりです。
- #で始まる行はコメント行として無視されます。
 - 1行に1つの設定を記述できます
 - 書式は、「項目名 = 値」の形です。
 - 項目名の大文字小文字は区別されません。
 - デフォルト値が設定されている項目は省略可能です。
 
| 項目 | 説明 | デフォルト値 | 制限 | 
|---|---|---|---|
| DbServer | データベースサーバのIPアドレス | ー | IPアドレス形式 | 
| DbPort | データベースサーバのポート番号 | ー | 1~65535 | 
| DbName | データベース名 | ー | |
| DbUser | データベースサーバの接続ユーザ名 | ー | ー | 
| DbPasswd | データベースサーバの接続パスワード | ー | ー | 
| syslogFacility | ログのファシリティ | local4 | syslogファシリティ | 
| LineperPage | 検索結果画面で、一度に表示する件数 | 20 | 1以上の整数 | 
| MailSaveDir | お問い合わせメール保存ディレクトリ | ー | apache権限で読み書き可能であること | 
| Incomplete | 未完了となるステータス(後述 ■ ) | ー | カンマ区切りの0以上の整数 | 
| LateDays | 遅延とみなされる日数 | 3 | 1以上の整数 | 
| StartYear | システムの開始年(検索条件リストボックスに影響) | ー | 1以上の整数 | 
| SessionTimeout | セッション切れまでの秒数 | 600 | 1以上の整数 | 
| HostName | ホスト名 | ー | |
| UnknownAttachFileName | 添付ファイルが不明の時に、デフォルト添付ファイル名とする | ー | 
5.2. 遅延通知テンプレート
一定期間が過ぎたお問い合わせは、自動的に遅延通知メールが送信されます。その期間は、環境設定ファイル ■ で決定でき、チェック間隔はcronを利用して決めることが出来ます ■ 。 通知メールの内容は、テンプレートを編集することによって変更できます。テンプレートは/usr/local/cumas/etc/NoticeMail.txtとして配置されます。インストール時には、次のような内容が記述されています。
From: 遅延ジョブ通知システム <noreply@localhost.localdomain>
Subject: 【お問い合わせ管理】遅延対応のご連絡
  以下のお問い合わせは、進捗が「{$status}」の状態になってから
  {$latedays}日以上が経過しています。
  カテゴリ        :   {$category}
  お問い合わせ番号 :   {$contact_no}
  顧客アドレス     :   {$sender}
  サブジェクト     :   {$subject}
  主担当者        :   {$user}
  依頼日時        :   {$inquiry}
  最終更新日時     :   {$lastupdate}
  開始予定日       :   {$limit}
  URL    :      http://example.com/contact_detail.php?id={$co_id}
このファイルの書式について解説します。
5.2.1. ヘッダーパート
通知メールテンプレートは、大きく2つの部分にわけられます。ひとつはヘッダで、一つは本文です。ヘッダと本文は、空白行を1行はさむことで区別されます。例でいえば、2行目までがヘッダで、4行目からが本文となります。
ヘッダ部分には、メールヘッダに含めたい項目を記述することが出来ます。すべてのヘッダは、「(項目名): (内容)」という形式で記述できます。継続行を記述することは出来ません。
- Fromヘッダ
- メールの送信者アドレスです。記述しなかった場合、「noreply@localhost.localdomain」となります。
 
 - Subjectヘッダ
- メールの件名です。記述しなかった場合、「Notification from CuMAS」となります。
 
 - Toヘッダ
- 記述してはいけません。テンプレートにToヘッダが存在した場合、その行を無視し、エラーログを出力します。
 
 - それ以外のヘッダ
- 単にメールヘッダとして追加されます。
 
 
最低限、FromヘッダとSubjectヘッダを記述することをおすすめします。 形式の間違ったヘッダを記述した場合、そもそも遅延通知メールが送信されません。
5.2.2. 置換タグ
テンプレートには、可変部分として置換タグを記述することが出来ます。
記述可能な置換タグは次の表のとおりです。もちろん、必要ないタグは記述しなくてもかまいません。
| タグ名 | 説明 | 
|---|---|
| {$status} | お問い合わせのステータス | 
| {$latedays} | 環境設定ファイル ■ のLateDaysの値 | 
| {$category} | カテゴリ識別名 | 
| {$contact_no} | お問い合わせ番号 | 
| {$sender} | お問い合わせの最初のメールの送信者アドレス | 
| {$subject} | お問い合わせの最初のメールの件名 | 
| {$user} | お問い合わせの担当者。担当者未定の場合は「ー」 | 
| {$inquiry} | お問い合わせの最初のメールの受信日時 | 
| {$lastupdate} | お問い合わせの最終更新日時 | 
| {$limit} | お問い合わせの対応予定日 | 
| {$co_id} | 詳細画面にGETで渡すためのID番号 | 
5.3. お問い合わせ情報のステータスについて
環境設定ファイル ■ のincomplete項目と、データベースのステータステーブルの関連性について解説します。
インストール手順に従ってデータベースの登録を行った場合、ステータス表 ■ のように情報が登録されます。これらの情報を変更したい場合、直接データベースを編集する必要があります。
| ID | ステータス名 | 表示色 | 
|---|---|---|
| 0 | 未着手 | #FF0000 | 
| 1 | 対応中 | #FF6600 | 
| 2 | 保留中 | #00CC00 | 
| 3 | お客様確認中 | #0000FF | 
| 4 | 完了 | #000000 | 
| 5 | 連絡済 | #00CCCC | 
| 6 | 連絡不要 | #9900FF | 
表示色は、検索結果画面 ■ などに影響します。
IDは、環境設定ファイルのincomplete項目の指定のために使用します。たとえば、cumas.confに「incomplete = 0,1,2,3」と記述することで、「未着手・対応中・保留中・お客様確認中」の各状態が未完了として扱われます。
CuMASにおいて、「未完了」状態の設定は次の動作に影響します。
- 遅延通知の対象となります。
 - 完了状態のお問い合わせへメール返信が行われた場合、新規お問い合わせとして扱われ、新しいお問い合わせ情報が作成されます。
 - 検索結果画面初期表示は、全ての未完了お問い合わせを表示するようになっています。
 
データベースを編集する場合、IDカラムが重複しないように注意して下さい。

