4. インストール方法(OpenSearch) 一覧へ 6. SyLASの設定
5. 共通設定
本章では、MySQL/OpenSearchどちらのバックエンドを選択した場合でも、必要な設定の説明を行います。
5.1. ログ監視設定
5.1.1. rsyslogの設定
SyLASでログ監視をするためには、SyLASが作成するファイルをrsyslogの設定として読み込む必要があります。 ログ監視の設定(*.conf)をインクルードするようrsyslog.confの設定を変更します。
$ModLoad ommail
$IncludeConfig /etc/rsyslog.sylas.d/*.conf
ログ監視の設定ファイルは/etc/rsyslog.sylas.d/配下に作成されるので、あらかじめrsyslog.sylas.dのディレクトリを作成する必要があります。 また、webインタフェースから設定ファイルを作成できるようApacheの権限を与えます。
# mkdir -p /etc/rsyslog.sylas.d/
# chmod 775 /etc/rsyslog.sylas.d/
# chown root:apache /etc/rsyslog.sylas.d
SyLASは1つの監視設定に対して、/etc/rsyslog.sylas.d/配下に1つの設定ファイルを作成します。 全ての監視で共通となる項目は、baseファイルで設定します。 baseファイルは次のように設定します。
#### From ####
$ActionMailFrom syslog@example.com
#### Subject(DEFAULT) ####
$template default_mail_subject,"Syslog Warning"
$ActionMailSubject default_mail_subject
#### Body(DEFAULT) ####
$template default_mail_body,"[Host] %fromhost%\r\n\r\n[Message]\r\n%msg%"
各項目の説明は以下のとおりです。 デフォルトのFrom、Subject、Bodyは適宜変更してください。
$ModLoad
- 指定されたモジュールをロードするための設定
- 設定例: ommail
$ActionMailFrom
- メール送信元アドレスの設定
- 設定例: postmaster@example.com
$template default_mail_subject
- メール件名のテンプレートを設定
- 設定例: "Syslog Warning"
$ActionMailSubject
- メール件名として利用するテンプレートの指定
- 設定例: default_mail_subject
$template default_mail_body
- メール本文のテンプレートを設定
- 設定例: "[Host] %fromhost%rnrn[Message]rn%msg%"
設定後、rsyslogを再起動してください。
# systemctl restart rsyslog
5.1.2. sudo設定
SyLASからrsyslogの監視設定を行った場合、rsyslogの再起動が必要になります。 そのためSyLASが動作するWEBサーバの実行ユーザで、rsyslogが再起動できるように、sudoの設定を行います
# visudo
(中略)
# 次の行をコメントに変更
# Defaults requiretty
# 次の行を追加
apache ALL=(ALL) NOPASSWD: /usr/bin/systemctl restart rsyslog
5.2. PHP設定
SyLASはPHPで動作しています。SyLASの動作のために、次の設定を必要に応じて行ってください。
- タイムゾーンの変更
- メモリー制限の変更
- セッション保存ディレクトリの変更
- インクルードパスの追加
次は設定例です。
5.3. Webサーバの設定
最後にWebサーバの設定を行います。 次はApache HTTP Server 2.4の設定例です。 アクセス制御の設定などを環境に合わせて行ってください。
[/etc/httpd/conf.d/sylas.conf]
Alias /sylas/ /usr/local/postldapadmin/htdocs/
<Directory "/usr/local/postldapadmin/htdocs/">
Require all granted
SetEnv LOGNAME sylas
SetEnv DOMAIN sylas
RewriteEngine On
RewriteRule admin/images/logo.png$ admin/images/sylas.png [L]
</Directory>
設定のポイントは次の通りです。
Alias
はSyLASの公開ディレクトリを/sylas/にマッピングしていますSetEnv LOGNAME sylas
は、SyLAS操作時に出力するSyslogのプログラム名です。SetEnv DOMAIN sylas
は、SyLASインスタンスのIDです。
Hint
DOMAIN環境変数は、複数のSyLASを利用できるように使われます。これはシングルの場合も設定が必要です。なおこの設定の値が、SyLASの設定ファイルの配置ディレクトリのパスに影響を与えます。DOMAIN環境変数が sylas
の場合、設定ディレクトリは、 /usr/local/postldapadmin/etc/sylas/
になります。環境変数の値が sylas2
の場合は /usr/local/postldapadmin/etc/sylas/
になります。
設定後、Apacheを再起動し設定を反映してください。
# systemctl restart httpd
また必要に応じて、自動起動設定を行ってください。
# systemctl enable httpd