Minioとは
Minioとは、オブジェクトストレージを構成するためのソフトウェアです。minio.ioによって開発され、Apache 2.0ライセンスで公開されています。
Minioの特徴
シンプルなオブジェクトストレージ
Minioは、1台から実行可能なオブジェクトストレージです。オブジェクトストレージを実装するためのソフトウェアは、最低3台構成もしくは1台のサーバ内に3プロセスを要求することがほとんどです。Minioは、1台から起動することが可能なため、容易に利用することができます。
またシングルバイナリで配布されており、インストールから起動まで、非常に簡単に行えるように設計されています。なお、インストールの詳細は、「Minio調査報告書」で詳しく解説されています。
S3互換のAPI
Minioは、Amazon S3互換のAPIを備えています。Amazon S3(Simple Storage Service)は、AWSクラウドのオブジェクトストレージサービスです。このサービスは、オブジェクトストレージ利用の走りとなったサービスのため、S3のAPIを前提としたソフトウェアが多く開発されています。
MinioはこのS3と互換性のあるAPIを実装しているため、S3と連携可能なソフトウェアは、Minioとも連携ができるようになっています。
分散構成
Minioは1台でも実行可能ですが、分散構成も取れるようになっています。分散構成の場合、オブジェクトは自動的に分散・複製されて保存され、ストレージ破損に備えることができます。
強力なクライアントの実装
Minioには、コマンドラインとWEBのクライアントが用意されています。オブジェクトストレージ特有のREST APIは、開発者にとって非常に有意義なものですが、一般の利用者にとっては、敷居が高いアクセス方法です。
Minioは、WEB UIやコマンドラインから、ファイルのアップロードやダウンロード、削除などの操作を行うことができるため、利用しやすくなっています。
Minioの用途
Minioはそのシンプルさから、コンテナサービスや、ソフトウェアに同梱するストレージとしての利用が想定されています。
Minioの欠点
Minioは分散構成が可能ですが、後からノードやストレージサイズを増やすことができません。つまり予め決まったサイズの中での運用をするか、新たなMinioクラスタを構築して、データの保管場所を調整するなどの対応を行う必要があります。
デージーネットの取り組み
デージーネットでは、コンテナサービスで利用できるオブジェクトストレージとして、Minioに着目してきました。そのため、Minioについて詳細に調査を行い、「Minio調査報告書」としてまとめて無料で公開しています。
Minioは、REST APIを利用してアプリケーションとの連携も比較的容易です。また、S3互換のため、連携できるアプリケーションもたくさんあります。さらに、AIやIoTで注目されているコンテナへの実装も容易です。
そのため、デージーネットでは、カスタムメイドなシステム構築の要素として様々な用途で利用できると考えて、提案しています。例えば、デージーネットでは、SaMMAとNextcloud・Minioを連携して、メールの添付ファイルをオブジェクトストレージに保存する仕組みを検討しています。
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