プリザンター〜ローコード開発プラットフォーム〜
プリザンター(Pleasanter)とは
プリザンター(Pleasanter)とは、ローコードでWebデータベースを構築することのできるオープンソースソフトウェアです。ローコードとは、プログラミングをほとんど行わずにアプリケーションを作成する手法のことをいいます。プリザンターは、画面操作だけでデータベース型の業務アプリケーションを作成することができます。
プリザンターの特徴
ここでは、プリザンターの特徴について説明します。
ローコードで業務アプリケーションが開発できる
通常、WebDB型のアプリケーションを作成するためにはプログラミングが必要でした。しかし、プリザンターを利用することで簡単に業務アプリを開発することができます。プリザンターでアプリケーションを作成・使用する際は、テンプレートから作成したいアプリケーションにマッチするテンプレートを検索します。プリザンターには、顧客管理や案件管理、問い合わせ管理などのテンプレートが豊富にそろっているため、ニーズに適したアプリケーションを利用することが可能です。ページを作成する中での操作は基本的にマウスでの操作が多く、直感的に作成することができます。
自由にカスタマイズできる
プリザンターは、アプリケーションを自由にカスタマイズすることができます。画面の項目の増減はもちろん、タブに計算式を追加することができます。また「スクリプト機能」や「スタイル機能」を用いることでサイトごとにcssの設定やjavascriptを設定することができます。これにより、標準機能では実現できないUI操作やグラフィカルなサイトを構成することも可能です。
複数の業務アプリと連携できる
プリザンターは、APIの連携機能を利用することができます。APIで連携することで、外部のDBデータのインポートや外部のプログラムからデータを更新することができるように利用用途が広がります。
連携イメージ
プリザンターの機能
プリザンターには以下の機能があります。
データの階層管理
プリザンターは、ファイルサーバのようにフォルダでデータを管理することができます。これまで、Excelやメール等で管理していた情報をプリザンターで集約して管理できます。コミュニケーション履歴やデータもWebアプリケーションから確認することが可能です。フォルダの下は表形式で管理することができ、検索も自由に行うことができます。
アクセス制限
プリザンターは、アクセス制限を行うことができます。また、閲覧可能ユーザと更新可能ユーザに分けることも可能です。アクセス権限を分けることで、セキュリティ面が強化され社内の情報共有だけではなく、顧客などの外部のユーザとも情報共有のツールとして活用することができます。
データ分析
プリザンターには、集めたデータをガントチャートや時系列チャートで表示する機能があります。チャートからデータを分析することも可能です。このように、データを視覚的に表示することで、業務の見える化を行うことができます。
ガントチャート
時系列チャート
変更履歴の自動保存
プリザンターでデータを入力した場合、変更履歴が自動で保存されます。複数人で同じフォルダ内のファイルを修正した場合、誰がいつ編集したものか把握することができます。
チャットやメールへ通知
プリザンターでデータを更新した際に、メールやSlackなどのコミュニケーションツールにPUSH通知を送付することができます。複数の宛先に同時で送信することや、通知を送る条件も指定することができます。
プリザンターの使用用途
プリザンターは様々な利用シーンに併せて以下の用途で活用することができます。
問い合わせフォームとの連携
企業ホームページのお問い合わせフォームに入力された内容をAPIで連携し、プリザンターに自動登録することができます。担当者の管理もWebUIから利用することが可能になるため、業務に関連する工数を大幅に減少させることができます。
Excel等での案件管理の代替
現状Excel・メール等で案件等を管理している場合、プリザンターを利用してWebUI上で管理することができます。同時に情報を編集することが可能になるため、導入することで大幅な業務管理の効率化を行うことができます。フルスクラッチで作成するのと違い、管理者がいつでもWebデータベースをカスタマイズすることが可能です。そのため、利用しながら使いやすいように自社独自に改修を行うこともできます。
ソフトウェアのWebUI開発
PostgreSQLと連携出来るソフトウェアのWebUI開発をすることができます。プリザンターには、様々なテンプレートを所有しているため、フルスクラッチで開発するよりも大幅にコストを削減することが可能です。インターフェースの見た目や細かな機能面のカスタマイズは難しい一面もありますが、その点を除けばプログラミング言語の知識なく開発を行うことが可能になります。
プリザンターでの課題
プリザンターは、手軽にアプリケーションを作成できるメリットがありますが、以下のような課題もあります。
- 対応しているDBが限られている
既存のDBとの連携を行うためには、APIを利用して連携するためのツールを開発する必要があります。
- データを出力する際、テーブル間の結合が難しい
プリザンターは、リンク機能を活用しテーブル間の情報共有を行うことができます。しかし、SQLのJOINの処理を行うことはできません。そのため、SQLのJOINのように一覧表示等でデータを共有したい場合は、リンク機能にてデータを共有し、共有したいテーブルすべてに同一のデータを登録する対応や拡張の機能のjavascriptを活用し、共有したいテーブルに同一のデータを登録する対応が必要になります。
エンタープライズ版とコミュニティ版
プリザンターには、商用ライセンスの下で提供されるエンタープライズ版とAGPLのライセンスで提供されるコミュニティ版(OSS版)があります。どちらも機能的には大きな差はありませんが、コミュニティ版では扱える項目数が26項目までに限定されています。それに対して、エンタープライズ版は最大900項目までを扱えます。
コミュニティ版では、Windows環境で動作する.NET Frameworkプランと、Linuxで動作するCoreプランを選択することができます。Coreプランでは、データベースとしてPostgreSQLを利用します。
プリザンターのサポートサービス
デージーネットは、プリザンターの認定パートナーです。販売/提案、教育、導入/開発、サポートなどの技術サポートを提供しています。その他、独自の運用マニュアルの作成など、必要に応じた技術サービスを提供します。
ソフトウェアのサポートが必要な場合には、インプリムが用意しているエンタープライズ版に対する年間サポートを推奨しています。エンタープライズ版では、インシデント数に応じてミニ、ライト、スタンダード、プレミアムの4つのプラン(年間180,000〜1,200,000円)が用意されています。
なお、デージーネットではOSS版を使ったシステムの構築も行っています。さらに、Open Smart Assistantサービスにより、プリザンターを利用するシステム全体に対するサポートも提供します。また、デージーネットでは、Linux環境のみを扱っています。
デージーネットの取り組み
デージーネットでは、クラスタ技術を扱っているため冗長化構成でシステムを提案しています。プリザンターは、運用を始めると重要な業務システムとなります。重要なシステムだからこそ冗長化構成を提案しています。デージーネットでプリザンターを利用したシステムを構築したお客様には、導入後支援サービスとして、Open Smart Assistanceを提供しています。これは、ソフトウェア単体のサポートではなく、Linuxなどを含む全体に対するサポートです。サポート内容としてQ&A、セキュリティ情報提供、障害調査、障害回避を実行します。導入をご検討の方には、Webでの打ち合わせも可能です。プリザンターについての詳しい情報やインストール方法は、Pleasanter調査報告書に掲載されています。