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Rocket.Chat〜オンプレミス用のビジネスチャット〜
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Jitsi〜OSSのWeb会議システム〜
Jitsi〜OSSのWeb会議システム〜
Web会議システムとは、インターネットを通して各拠点間で音声や映像のやり取り、画面共有を行うことができるツールです。テレビ会議やビデオ会議など様々な言い方がありますが、Webブラウザに接続して会議を行うことができるソフトウェアは、「Web会議」といわれています。現在では、クラウドサービスのWeb会議システムが多く利用されていますが、業務上、個人情報や機密情報のやり取りを行なうこともあり、情報漏洩が心配されます。このような場合、自組織内に専用のWeb会議システムを運用することができれば、安心してWeb会議を利用することが実現可能です。
ビジネスチャットシステムであるRocket.Chatは、Web会議機能を連携することができます。そのバックエンドとしてオープンソースソフトウェアのWeb会議システムJitsiと連携できます。ここでは、Rocket.Chatと連携できるWeb会議システムJitsiについて紹介します。
Jitsiとは
Jitsiとは、オープンソースソフトウェアのWeb会議システムです。ウェブブラウザを使用して、遠隔にいる社員同士とWeb会議を行なうことができます。Jitsiは、フランスのBlueJimp社がオープンソースとして開発しました。現在Jitsi Communityは、8x8社によってサポートされています。Jitsiは、オープンソースソフトウェアのため、ユーザやホストごとの費用は掛かりません。費用は、システム構築のための初期費用とわずかな保守費用のみで利用することができ、コスト削減にもつながります。そしてウェブブラウからWeb会議を行なうことができるので、専用ソフトウェアをインストールする必要もアカウントの登録も必要ありません。さらにJitsiは、オンプレミスで構築が可能です。そのため、機密情報や個人情報等の重要な情報の漏洩など、セキュリティを気にしてWeb会議システムの導入を躊躇している組織でも、安心して導入できるWeb会議システムとして注目されています。以下の画面に会議室名を入力すると、ログインすることが可能です。

Jitsiのログイン画面
Web会議ツールJitsiの画面構成
JitsiのWeb会議画面は、次のような構成になっています。

自分のカメラ映像や会議参加者全員のカメラ映像の他に、マイクやカメラのON/OFFもボタン1つで操作することができます。Jitsiルーム内では、挙手制度やチャットもあり音声で話す以外でも、会話をすることが可能です。

ボタンで画面の表示方法も選択することができます。
「JitsiでのWEB会議方法」へ
Jitsiの特徴
Jitsiには以下の特徴があります。
オンプレミスやクラウド上の専用システムとして構築できる
Web会議やテレビ会議のシステムでは、安全性も気になります。Jitsiは、オンプレミスのサーバ上にインストールすることもできます。また、クラウドサーバ上にインストールし、自社の社員しか利用できないようにパスワードなどで保護することもできます。また、会議を録画したり、音声を録音する機能はありませんので、サーバ上にはデータが保存されません。
Webブラウザだけで利用できる
以前のテレビ会議システムでは、専用の機器が必要でした。Jitsiは、カメラ、マイク、スピーカーなどを搭載した一般的なPCがあれば、PC上のWebブラウザだけで利用することができます。そのため、特別な設備は不要です。そのため、相手を選ばずにすぐにビデオ会議を行うことができます。Jitsiは、Chrome、Firefoxに対応しています(Chromeの利用を推奨)。
スマホ用アプリ Jitsi Meet
Jitsiには、スマートフォン専用モバイルアプリ「Jitsi Meet」が公開されています。外出先からでもスマホやタブレットでWeb会議に参加することが可能になります。iOS版とAndroid版のアプリが用意されていて、無料でダウンロードすることができます。

スマホアプリJitsi Meetの画面
採用や取引先への営業など、社外の人との会話におすすめ
SkypeやMicrosoft Teamsなどでは、会議をするために専用のアプリケーションが必要です。また、ZoomやWebexなどのクラウド型のビデオ会議システムでも、専用のアプリケーションをダウンロードする必要があります。企業によっては、社内のPC利用規程などで、こうしたアプリケーションをインストールができない場合があります。そのため、顧客との会話では、相手の企業ポリシーによって利用できないことがあります。また、採用等の現場では相手のPCの状況によって利用できない場合があります。
Jitsiは、これらとは違い、専用のアプリケーションが必要ありません。そのため、相手に事前の準備をしてもらわなくても、すぐに使うことができます。したがって、ユーザが特定できない採用や営業の商談など不特定の相手と会話をする用途に適しています。
「WEB会議の始め方」へ
複数人が同時参加できるためグループ会議ができる
Jitsiでは、一対一の通話だけでなく、複数のメンバーを集めてオンラインで会議を開催することができます。また、挙手機能により、通常の会議と同じように参加者が発言の意思表示をすることができ、会議中にもチャット、デスクトップ共有、ドキュメント共有を行うことでグループ全体で情報を共有することが可能です。
デスクトップ共有で情報伝達がスムーズになる

Jitsiのデスクトップ共有
JitsiのWeb会議では、デスクトップを参加者に共有することができます。参加者が全員同じ画像や資料を見て、情報共有しながらコミュニケーションを取ることができます。プレゼンテーションやドキュメントのレビューなどに活用することが可能です。
会議室内でチャットが使える
Jitsiの会議室には、会議の参加者用のチャット機能が用意されています。チャット機能としては、会議の参加者全員が見えるチャットと、一対一のチャットの2種類が用意されています。
会議の参加者全員が見えるチャットでは、会議中にメモを共有したり、議事録を共有することができます。一対一のチャットでは、他の参加者に聞かれずに、コミュニケーションを行うことができます。
モデレータが会議を管理できる
Jitsiでは、会議ルームにはモデレータ(管理者)が設定されます。モデレータは、会議中に予期せぬトラブルが発生した場合や不正なアクセスがあった場合に、参加者を強制的に退出させたり、全員の画面に自分を映すなどの操作をすることができます。
OSSだからライセンス無料、使用料も無料
Jitsiは、オープンソースソフトウェアです。そのため、コストの点では大きなメリットがあります。一旦、導入してしまえば、月額利用量や、ユーザ数、会議の参加数、会議数、会議時間による従量性の料金が掛かることもありません。そのため、安心して利用し続けることができます。
大規模なWeb会議システムも構成可能
Web会議のサーバでは、CPUの利用率よりも、通信回線の容量が問題になります。1台のサーバで管理できる通信容量は、多くの場合には1Gbps以下です。そのため、1台のサーバで管理できる会議の数には制限があります。しかし、Jitsiでは、複数のJitsiサーバが連携することで、大規模なWeb会議システムを構築することもできます。
Rocket.chatとの連携が可能
Jitsiは、Rocket.Chatと連携することで、より便利に利用することができます。Rocket.Chatには「Video Conference」という機能があり、この機能のバックエンドとしてJitsiを使用することができます。連携を行うと、Rockt.ChatのトークルームにWeb会議に参加できるボタンが表示されます。これをクリックするだけで手軽にJitsiのビデオ会議に参加することができます。

音声通話を使ってスピーディなコミュニケーションが取れる
JitsiとRocket.Chatを連携すると、チャットからすぐ音声通話に切り替えることができます。急いで対応が必要な場合には、音声通話に切り替えることで、スピーディなコミュニケーションが可能になります。また、文章では伝えにくい複雑な要件は、チャットよりも音声通話の方がスムーズです。
Web会議を使うと相手の反応が分かりやすい
チャットからWeb会議への切り替えも簡単です。Web会議では、相手の表情やしぐさを見ながらコミュニケーションを取ることができます。例えば、リモートワークをする人と定期的な面談をしたい場合に、Web会議を活用することでコミュニケーションを円滑にすることができます。
すぐにグループ会議が可能
Rocket.ChatとJitsiを連携すると、普段チャットで使用しているグループですぐにWeb会議を開催することができます。会議のたびにグループを作成する手間が削減できます。
Jitsiの課題と回避策
Jitsiは、専用のソフトウェアを利用しないため、多少のデメリットがあります。利用する場合には、こうした制約を考慮する必要があります。
画像ONのユーザの人数は、1会議に最大で同時10名まで
Jitsiでは、Webブラウザが動画を処理するため、あまり多くの参加者がいるとクライアントのパソコン側の負荷が高くなってしまいます。そのため、実質的には1つの会議に同時に10名以上の人が参加する場合には工夫が必要です。
対策1:動画の品質を落す
高画質のままだとクライアントPCの表示の負荷が高いため、動画の品質を落とすことで画像ONの状態で15人程度まで参加できるようになります。
対策2:ブラウザをChromeに限定する
Firefoxの画像圧縮技術がChromeよりも劣るため、1人でもFirefoxを使っているとクライアントの処理が重くなります。設定でFirefoxの利用を禁止することで、より安定して会議を行うことができます。
対策3:最後に話した数人の画像を表示する
Jitsiには、最後に話した数人の画像だけを表示する機能があります。この機能は非常に便利です。発話者が入れ替わると、自動的に表示される人が変わるため、多くの人が参加している会議でも、常に発言者が画面上に表示されます。デージーネットのベンチマークでは、最後に話した10人だけが表示されるようにした状態で、30人程度の会議が可能であることが確認できています。デージーネットの標準設定では、このモードをお勧めしています。
対策4:必要な人以外は画像をOFFにする
ウェビナーなど、より多くの人数が参加する必要がある場合には、プレゼンターの画像のみを表示するようにすることで、より多くの人数が参加できます。会議に参加した時に、デフォルトで画像表示をOFFにすることができますので、この機能を利用することでより大規模な会議にも対応できます。
回線品質が安定していない場合
Jitsiは、画質も音質の面でも高品質なWeb会議システムです。しかし、通信の回線が混みあっていたり、電波の状態が安定しない場合などには、動画と音声のずれが発生する場合があります(ただし、通常は会議ができないほどひどくなるわけではありません)。また、Jitsiでは、通信の品質が良くない場合には動画の表示よりも音声を優先します。通信の品質が悪い場合には、動画が表示できない場合もあります。
背景のぼかし機能は使わない
Jitsiには背景をぼかして表示する機能があります。この機能は、Jitsiサーバではなくクライアント側で処理されるため、クライアントの性能によっては、非常に負荷が高くなる傾向があります。そのため、デージーネットでは、jitsiの利用では背景のぼかし機能を利用できないようにしておくことを推奨しています。
Jitsiのテレワークでの活用例
Jitsiは、ユーザ数や時間の制約に関係なく利用することができます。つまり、「使い放題」にすることができます。そのため、テレワークでは非常に活用がしやすくなっています。
デージーネットのテレワークでは、部署ごとに専用の会議室が用意されています。在宅で業務を行う時には、この会議室にずっと継いだまま業務を行っています。そのため、部署内の誰かに話をしたい時には、すぐに話をすることができます。また、他部署のスタッフと話をしたい場合でも、その部署の会議ルームに移動すれば、すぐに話をすることができます。このように、テレワークでもすぐに話をすることができるため、生産性の向上の効果もあります。
また、プロジェクトやチームの打ち合わせなども、必要に応じて柔軟かつ自由に作ることができるため、社員が自立的にコミュニケーションを取ることができます。
こうした使い方は、有料サービスの上では実施しにくいのが現状です。まさに、OSSのWeb会議システムだからこそ可能な使い方です。
デージーネットの取り組み
デージーネットでは、企業向けにJitsiを使ったWeb会議システムの構築サービスを行っています。また、デージーネットの社内でも利用し、十分な運用の実績があります。
デモのお申込み
もっと使い方が知りたい方へ
操作方法や操作性をデモにてご確認いただけます。使い方のイメージを把握したい、使えるか判断したい場合にご活用下さい。デモをご希望の方は、下記よりお申込みいただけます。
OSS情報「Rocket.Chat」
- Jitsiの録画機能
- JitsiはJibriというコンポーネントを利用して、Web会議の録画を行うことができます。ここでは、Jitsiの録画機能について紹介します。
- Rocket.Chatユーザマニュアル
- Rocket.Chatのマニュアルは英語表記です。そのため管理者にとっても一般ユーザにとっても難しいものになっています。ここでは、デージーネットが独自に作成した日本語ユーザマニュアルを紹介します。
- Rocket.Chat管理者マニュアル
- Rocket.Chatのマニュアルは英語表記です。そのため管理者にとっても一般ユーザにとっても難しいものになっています。ここでは、デージーネットが独自に作成した日本語管理者マニュアルを紹介します。
- Jitsi利用マニュアル
- ここでは、デージーネットで独自に作成したJitsiでWEB会議を行うための日本語利用マニュアルを紹介します。
「構築事例/情報の一覧」
社内の技術者が、気軽に社内の他の技術者や技術サポート部門に相談できるようにするために、OSSのビジネスチャットRocket.Chatを導入しました。ビジネスチャットシステムの導入によって、それまでのメールでの相談よりも、気軽に発信ができるようになりました。
海外のオフショア会社とのコミュニケーションがとるツールが欲しいとのことで、ビジネスチャットシステムのRocket.chatを導入しました。そして文字でのチャットだけではなく音声通話やデスクトップ画面の共有も行いたいとのことで、ビデオ会議システムのJitsiの連携も提案しました。
新型コロナウィルス(COVID-19)感染症の流行に伴い、東京都知事より不要不急の外出の自粛要請が行われました。この要請に伴ってデージーネットの東京営業所に勤務する社員は、自宅からのテレワークに移行しました。テレワークを行うためにWeb会議システムであるJitsiを導入しました。
お客様自身でRocket.Chatのサーバを構築しましたが、Rocket.ChatサーバのCPU負荷が上がってしまい、接続ができない状況が時々発生していました。そのためデージーネットで改善提案とその手順を提示するためのコンサルを行いました。
Rocket.Chatのインストール方法や基本的な使用方法、メリットを調査した結果をまとめたものです。
Rocket.Chatでは、プライベートな独自環境にチャットシステムを構築できます。本書はRocket.Chatの外部連携について調査し、外部システムとどのような連携ができるのか検証を行った調査報告書です。
JitsiはオープンソースのWeb会議システムです。リモートワークやテレワークなどで、離れた場所にいるメンバーとのミーティングなどに活用できます。自組織専用のシステムを構築できるため、安心して使えるビデオ会議システムを提供することができます。本書は、Jitsiについての設定方法や使い方をまとめたものです。
働き方改革を促進するために、テレワーク環境の整備や生産性の向上などが求められています。ここではテレワークで使えるおすすめOSSについて紹介します。
BigBlueButtonとは、オープンソースソフトウェアのWeb会議システムです。ウェブブラウザを使用して、遠隔の利用者とWeb会議を行なうことができます。ここでは特徴や機能について紹介いたします。
新型コロナウイルス感染症対策としてテレワークなどで利用できる「WEB会議システム」をOSSを使って設定するサービスの提供を2020年4月7日提供開始します。最短1週間で利用開始可能です。
働き方改革、リモートワークのコミュニケーション不足を解消するためにOSSのチャット・Web会議システム構築サービスを開始しました。
在宅ワークやリモートワークは新たな働き方として注目を浴びています。テレワークを進めていく上で必要なツールというとチャットシステムや電子契約システム、Web会議システムと様々です。Web会議システムに至っては、たくさんのサービスが存在しています。ここでは、クラウドサービスとオンプレミスのWeb会議システムについて比較します。