構築事例:Kea DHCP(冗長化)とKeaKeeperの導入
お客様は、DHCPサーバとしてISC DHCPを利用していました。しかしISC DHCPは既にサポートが終了しており、将来的な運用に不安があったため、ISP DHCPの後継として開発されたKea DHCP serverへの移行を検討されていました。同時に、移行時の既存サービスへの影響、DHCPの設定・管理方法、障害の検知などについても懸念されていました。本記事では、デージーネットが提案した解決方法をご説明します。
- お客様が悩まれていた課題
- ISC DHCPの運用に将来的な不安がある
- Kea DHCPに置き換えた場合、設定変更の方法に不安がある
- 障害発生時もDHCPサービスは停止できない
- +導入企業プロフィール
- ★
導入企業業種
情報・通信
都道府県
三重県
ユーザー規模
32万世帯
利用OS
Red Hat Enterprise Linux 9
導入月
2026年7月
デージーネットが提案した「Kea DHCP(冗長化)とKeaKeeperの導入」
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Kea DHCPの冗長化(HAクラスタ)構成とKeaKeeperの導入を提案
お客様のDHCPサーバでは、長年ISP(インターネットサービスプロバイダ)や企業などに広く使用されてきたISC DHCPを使っていました。しかしISC DHCPは、DHCPクライアントおよびDHCPリレーエージェントの機能の開発・サポートがすでに終了しています。Red Hat Enterprise Linuxにおいても、RHEL10のベータ版では、ISC DHCPは標準パッケージではなくなり、Keaに変更されています。そこで、今後の長期的なセキュリティ対応を見据え、ISC DHCPの後継となるKea DHCPへの移行をご提案しました。
Kea DHCPは、ISC DHCPと同じく、ISC(Internet Systems Consortium)によって開発されたオープンソースのDHCPサーバです。IPv4、IPv6形式に対応しています。ISC DHCPの後継として、サービスプロバイダ、大学等の教育機関、企業など広い範囲で利用することを想定して開発されており、高い性能のDHCPサービスを提供できるように設計されています。また、従来のISC DHCPでは、DHCPサーバの設定変更を行う時はDHCPサーバの再起動が必要でしたが、Kea DHCPはサーバを再起動することなくサブネットやIPプールの追加・変更を行うことが可能です。
さらに今回は、HAクラスタ構成として2台のDHCPサーバを冗長化することをご提案しました。そうすることで、片方のサーバに障害が発生した場合でも、もう一方のサーバでDHCPサービスを継続できる構成としました。

Kea DHCPの管理用WebUIとしてKeaKeeperの導入を提案
Keaの標準機能では、DHCPの各種設定を行うためにはコマンド操作が必要です。そのため、KeaでDHCPの設定、変更をするためにはLinuxやデータベースの専門知識が必要です。しかしお客様は、Kea DHCPを新たに導入するためのインストール方法や設定の反映に慣れていなかったため、設定ファイルを操作する場合は運用担当者に作業負担がかかると想定されました。そこで、DHCPサーバーの運用・管理をより効率化するため、KeaKeeperの導入もご提案しました。
KeaKeeperとは、デージーネットが開発を行いオープンソースソフトウェアとして公開している、Kea DHCPの管理用WebUIです。KeaKeeperを導入することで、Keaのサブネット管理や設定変更、リース情報の検索・確認などをWebインタフェースから簡単に行うことができます。

KeaKeeper 画面イメージ

導入にあたっての工夫
導入にあたって、以下を工夫しました。
既存のISC DHCPの設定を事前に整理・棚卸し
ISC DHCPからKeaDHCPへ移行する際、既存の設定をそのまま移すのではなく、現在利用されている設定・不要になった設定を整理してからKeaDHCPの設定へ反映するようにしました。
既存環境への影響を抑えた移行計画
DHCPはネットワークの基盤サービスであるため、移行時の停止や設定ミスが端末のネットワーク利用に直接影響する可能性があります。そこで、問題が発生した場合の影響を小さくするため、事前にリースタイムを短くするなどの対応を行いました。
導入後の結果
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既存のISC DHCPの設定を事前に確認し、現在利用されている設定と、不要になっている設定を整理しました。また、運用で必要となるログに記録される情報も十分に検討をしました。これにより、必要な設定だけをKea DHCPへ反映することができ、移行後の設定をシンプルで分かりやすいものに整理することができました。
さらに、万が一移行後に問題が発生した場合でも影響を抑えられるよう、移行前にリースタイムを短くするなど事前に環境を調整しました。その結果、既存ネットワークへの影響を抑えながら、計画的にISC DHCPからKea DHCPへの切り替えを実施することができました。
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