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冗長化とは

冗長化とは、システムに何らかの障害が発生した場合に備えて、障害発生後でもシステム全体の機能を維持し続けられるように予備の装置を平常時からバックアップとして配置し運用しておくことである。一瞬の停止も許されないシステムで採用され、冗長化の手法には、サーバの二重化による「サーバの冗長化」、「ストレージの冗長化」、回線経路の二重化による「ネットワークの冗長化」などの複数の手法がある。

一般的に、システムの障害には次のようなものがある。

  • ハードウェアの故障
  • 基本ソフトウェアの停止・誤作動
  • アプリケーションの停止・誤作動
  • ネットワークの故障や混雑
  • リソースの不足

これらの障害を完全に防止しようと思うと、非常に高価なハードウェアを準備したり、故障や誤作動が発生しないソフトウェアを製作するといった対応が必要となり、膨大なコストがかかってしまう。また、リソースの不足については、あらかじめ予測することが難しく、必要以上の能力を準備するには高いコストを払う必要がある。

Linuxには、冗長化の仕組みとして以下のようなものがある。

  • ボンティング
  • ボンディングとは、1台のサーバに複数のNICを搭載し、それらのNICを一つの仮想的なNICとして扱い、冗長化、負荷分散を行う仕組みである。

  • QOS
  • QOSとは、パケットの種類を判別して遅延やパケットロスが許されないものを優先的に処理することで、ネットワークの混雑を回避する仕組みである。

  • RAID
  • RAIDとは、複数のハードディスクをまとめて一台の装置として管理することで、ハードディスクの冗長化を実現する仕組みである。

また、Linuxにはシステムの故障、誤作動、混雑が発生した時にそれを回避するソフトウェアがある。デージーネットでは、以下のようなソフトウェアを用いて、冗長化を実現している。

  • Heartbeat
  • Heartbeatとは、クラスタリングを実現するためのソフトウェアである。クラスタリングは、複数台のシステムを組み合わせて1つのシステムに見せることで、システムの一部の機能に障害が発生しても機能が停止しないようにする仕組みである。メールサーバやWebサーバ、データベースサーバなど、様々なサービスの冗長化に利用できる。

  • Pacemaker
  • acemakerとは、Heartbeatの後継バージョンであり、Heartbeatからリソース制御の機能を独立させたものである。Heartbeatから独立することにより、Pacemakerは対応するサービスが増え、「crmシェル」の実装により簡単に動作するようになった。

  • DRBD
  • DRBDとは、HAクラスタを構築するために設計されたブロックデバイスシステムで、ネットワークを介して2台のサーバのハードディスクをミラーリングすることができるソフトウェアである。専用のディスクやインタフェースを必要とせず、Heartbeatと連携する事で、データベース、nfs、sambaなどのHAクラスタを安価(共有ストレージ無し)に実現する事が可能である。

デージーネットの冗長化に対する取り組み

デージーネットでは、ISPなどのミッションクリティカルなサーバの構築をする機会が多い。そのため、冗長化については、非常に重要なテーマとして取り組んでいる。

デージーネットの冗長化の軌跡

デージーネットは創業以来、15年以上に渡ってシステムの冗長化に取り組んできた。特に、クラスタサーバの構築では、数多くの実績を持っている。

デージーネットでは、2005年までは、UnixWare Reliant HAやCompaq NonStop Clusterなどの商用製品を利用してクラスタサーバを構築してきた。しかし、こうした製品は非常に高コストで、インターネットサーバの構築には見合わなかった。しかし、2005年にオープンソースソフトウェアのheartbeatとDRBDを使った冗長化に成功し、国内では他社に先駆けて、OSSを使ったクラスタサーバ構築サービスの提供を開始した。

その後、RedHat Cluster、Pacemaker、corosyncなどのクラスタソフトウェアでもサービスを開始し、用途や予算に応じて、様々な冗長構成を提案することができる体制を築いている。現在では、年間100セット以上のクラスタサーバを構築している。また、「クラスタ.jp」というクラスタの情報を集めたサイトを運営している。

サーバやサービスの種類

これまでにデージーネットで冗長化を行ったソフトウェアの種類は非常に多い。リクエストが多いのは、次のようなサーバである。

なお、デージーネットでは、独自のサービス監視エージェントなどの開発も行っている。そのため、様々な用途のサーバに対応することができる。

サポート

冗長化を行う場合には、システムの重要度が非常に高いものが多い。そのため、ソフトウェアそのもののサポートが必要となる。デージーネットでは、そのようなケースでは、RedHat Enterprise Linuxを利用し、RedHat Cluster SuiteやLinbit Cluster Stack Supportなどの商用サポートにも契約することを推奨している。

一方で、PacemakerやDRBDなどのクラスタソフトウェアは、非常に安定したソフトウェアである。そのため、ソフトウェアのサポートが不要というユーザも多い。そのような場合には、CentOSとPacemaker、DRBDなどを組み合わせて利用する。

ただし、デージーネットでは、ソフトウェアのサポートだけでは不十分だと考えている。それは、実際にクラスタの機能が発動し、システムの切り替わりが発生した場合には、その原因の調査が欠かせないからである。こうした場合には、アプリケーションの調査が必要になる場合も多く、クラスタソフトウェアのサポートだけでは対応しきれないことも多い。

そのため、デージーネットでは、Open Smart Assistanceという導入後支援サービスを用意している。Open Smart Assistanceでは、切り替わりが発生した原因の調査に対しても支援を受けることができる。

【カテゴリ】:クラスタ  システム管理  ネットワーク  

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