オープンソース

Zabbixシステム構成

重要なシステムや大規模なシステムを監視する場合には、Zabbixサーバ自身の稼働を維持することも非常に重要なポイントになります。ここでは、デージーネットの行っているZabbixの応用的なシステム構成について解説します。

Zabbixの拡張性

Zabbixは拡張性の高いソフトウェアです。標準監視機能に加えて、カスタマイズしたエージェント監視機能の作成が可能です。シェルスクリプト、Perl、Pythonなどのプログラミング言語でスクリプトを作成する事により、Zabbixエージェントの監視機能を拡張することができます。実行されたスクリプトの結果はZabbixサーバに送信され、他の監視項目と同様にデータ保管と処理が行われます。他にも、クラスタ構成やZabbix Proxyを利用した構成をとることも可能です。

以下では、HAクラスタの技術を利用した、停止しないZabbix監視システムの構成と、Zabbix Proxyを利用した大規模監視システムの構成を紹介します。

Zabbixの冗長化

Zabbixの冗長化の画像

デージーネットでは、OSSのクラスタリングソフトウェアであるPacemaker/corosyncを利用して、ZabbixをHAクラスタ構成で導入することをご提案しています。Zabbixで利用するデータベースも、2台のサーバで冗長構成を取ります。サーバ間でのデータ同期にはDRBDを利用しています。

Zabbix Proxy

Zabbix_Proxyの画像

Zabbix Proxyとは、Zabbixを使って大規模な監視システムを構築する時に利用できる仕組みです。Zabbix Proxyは、容易に導入することができ、「監視対象の機器が多い」「拠点が複数ある」「Zabbixサーバ1台では不安」という場合に、監視サーバの耐障害性・拡張性を高めるため実用的に使える機能です。

Zabbix Proxyは、Zabbixサーバのかわりに監視対象から監視データを収集します。そして、収集したデータをZabbixサーバに送信します。Zabbix Proxyが収集したデータは一旦ローカルのデータベースにバッファリングされます。そして、その後、Zabbixサーバに転送します。そのため、Zabbizサーバから監視対象の機器へネットワーク的に到達できないような場面でも利用できます。

Zabbixサーバからは、Zabbix Proxyで行う監視を一括管理することができます。Zabbix Proxy機能は、Zabbixのバージョン1.6以降で利用可能です。

プロキシーモード

Zabbix Proxyの重要な設定のひとつが、プロキシモードです。次の2つのモードを指定することができます。

アクティブモード

監視の設定情報を、Zabbix Proxyが起点となりZabbixサーバから定期的に取得します。Zabbixサーバから取得した設定情報を元に、自身に割り当てられた監視を実行します。

パッシブモード

監視の設定情報を、ZabbixサーバからZabbix Proxyへpushします。

アクティブモードの場合、Zabbixサーバのポートへのアクセス権を持つユーザであれば、誰でも情報を取得できてしまうという問題があります。認証処理がないため、誰でもアクティブなプロキシを装って設定データをリクエストすることができてしまうのです。そのため、デージーネットではパッシブモードでの使用を推奨しています。

Zabbixプロキシの利用方法

Zabbix Proxyは、Zabbixの基本機能で容易に構築することができます。管理者から見た使い勝手も、ホストの追加時にプロキシサーバを選択するかどうかだけです。Zabbixサーバから直接監視しているサーバとなんら変わらずに操作することができます。

デモのお申込み

もっと使い方が知りたい方へ
Zabbixの操作方法や操作性をデモにてご確認いただけます。使い方のイメージを把握したい、使えるか判断したい場合にご活用下さい。Zabbixのデモをご希望の方は、下記よりお申込みいただけます。

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OSS情報「Zabbix」

Zabbix
〜ログ監視も可能なOSSの監視ツール〜
ここでは、OSSの統合監視ソフトZabbixの特徴や、Zabbixについてデージーネットの行っているサービスを紹介します。
Zabbixの基本的な監視機能
ここでは、ZabbixのインターフェースやZabbixの監視機能などZabbixの基本的な機能について紹介します。
Zabbixシステム構成
ここでは、デージーネットの行っているZabbixの応用的なシステム構成について解説します。
Zabbixのインストールと設定
ここでは、Zabbixのインストール方法を紹介します。Zabbixは、Zabbix LLCのホームページでパッケージが公開されていて、ダウンロード、インストールすることができます。
Alertmanagerとの連携
ここでは、ZabbixのメディアタイプWebhookを使って、アラートを管理するAlertmanagerとの連携について紹介します。

監視サーバ構築事例一覧

システムの運用管理において、システムの状態を定常的に管理し、不具合を少しでも早く発見するためには、監視サーバが欠かせません。デージーネットでは、障害発生を未然に防ぐこと、障害が発生した場合にすばやく検知し、復旧を行い、原因解決を行うことで、システムを安心して利用することができるようになると考えています。

Zabbixによる監視システム構築事例

オープンソースソフトウェアZabbixと独自開発の連携プログラムを組み合わせ、障害時に携帯電話へ音声で通知する監視システムを構築しました。

Cactiによる運用監視サーバ構築事例

Cactiを利用した監視サーバを提案しました。これまでお客様がCactiを導入されており、同様に運用できるようにCactiを利用しました。さらにCactiのsyslogプラグインを導入することでログ管理が容易になることから、syslogサーバとCactiを同居させるシステムとしました。

Cactiによる大規模監視システム構築事例

オープンソースの監視ソフトウェアCactiを使って、監視システムを構築しました。1500台以上のサーバに対して監視を行い、閾値監視、障害時のメール通知などを実現しました。

Zabbix Proxy調査報告書

Zabbix Proxyは、Zabbixサーバのかわりに監視対象から監視データを収集し、Zabbixサーバに情報を送信する機能です。この資料は、Zabbix Proxyについて調査しまとめたものです

OSSのおすすめ監視サーバ・監視ツール比較21選

サーバを効率的に管理するのに欠かせない監視サーバですが、様々なソフトウェアがリリースされています。ここでは、OSSの監視サーバの選定ポイントを紹介し、いくつかの監視サーバソフトウェアの比較をしてみます。

Cacti〜監視とグラフ生成のOSS〜

Cactiとは、ネットワーク監視、グラフ生成のソフトウェアです。CactiはraXnetにより開発され、オープンソースソフトウェアとして公開されています。Cactiをインストールし導入することで、サーバやネットワーク機器のネットワークトラフィック、CPU使用率、空きメモリ量、ディスク使用率などを監視し、グラフ化することができます。

Icinga2〜コマンドでも使える監視OSS〜

Icinga2は、Nagiosという監視ツールから派生して開発されたシステム監視のためのオープンソースソフトウェアです。Icinga2では、WEBインタフェースだけでなくコマンドラインでも監視の設定を行うことができ、大量の監視も行うことができます。Icinga2のWEBインタフェースはデージーネットで日本語対応を行っています。

OSSのアラート管理〜Alertmanager〜

監視システムの導入は、システムを正常に維持するために有効な手段となります。アラート機能は重要な役割を担っており、システム管理者に無駄なく、効率よく障害対応できるためのアラート管理の仕組みが必要になります。ここでは、オープンソースソフトウェアのアラート管理システムAlertmanagerを紹介します。

Prometheus〜大規模なシステムを監視可能なOSS〜

オープンソースの監視システムには、Zabbix、Icinga2、Cacti等がよく使用されていますが、Prometheusもオープンソースの監視システムの1つです。ここでは、監視システムのPrometheusについて紹介します。

アプリのプッシュ通知をPCやスマートフォンに送れるOSS〜ntfy〜

ntfyは、オープンソースソフトウェアのプッシュ通知アプリです。ntfyを使うことで、プッシュ通知を実装していないサービスにも簡単にプッシュ通知を配信することができます。

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