- Cockpit〜Linuxサーバ管理のOSS〜
- Linuxではコマンドラインでのシステム管理が一般的です。コマンドラインでの操作は、知識のある人でなければ操作が難しく感じられます。Cockpitはこの課題を解決することができます。
- Cockpitのアプリケーション
- Cockpitには、アプリケーションというアドオン機能が存在します。アプリケーションを追加することで、新たな機能が使えるようになります。ここではCockpitのアプリケーションについて紹介します。
1. 概要 一覧へ 3. Cockpit-Config-Editorの利用方法
2. Cockpit-Config-Editorインストール
Cockpit-Config-Editorのインストール方法について記載します。
前提として、インストール対象のサーバにて、Cockpitが稼働している必要があります。
2.1. 公式サイトからCockpit-Config-Editorソフトウェアアーカイブをダウンロードする
下記のURLからソフトウェアアーカイブをダウンロードします。
アーカイブは、cockpit-config-editor-バージョン.tar.gzです。
2.2. Cockpit-Config-Editorソフトウェアアーカイブを展開する
ダウンロードしたアーカイブを、/usr/share/cockpitディレクトリ配下に展開します。
実行例は次の通りです。
# cd /usr/share/cockpit/
# tar xvzf /path/to/cockpit-config-editor-バージョン.tar.gz
2.3. 環境設定ファイルを編集する
環境設定ファイル「/etc/sysconfig/cockpit-edit」を作成し、そのファイル内に編集対象のファイル情報を記載します。
環境設定ファイルの書式は「ファイルパス::説明」で、 1行に1つずつ記載します。
ファイルパスは、実際にCockpit上で編集操作をしたいファイルのフルパスを記載します。
説明は、画面上に表示する、対象ファイルの説明やコメントを記載します。
先頭に「#」がついていた場合、コメントとして扱われます。
記載例は次の通りです。
/usr/local/etc/myconfig.conf::アプリ設定ファイル
/etc/sysconfig/network::ネットワーク設定
/etc/httpd/certs/my.crt::証明書
2.4. 編集対象のファイルの権限調整
編集対象のファイルは、Cockpit上で編集操作をするユーザが読み込み・書き込みできる必要があります。
そのため、以下のような方法で、編集対象のファイルの権限設定を行います。
- ファイルの所有者を、Cockpit上で編集操作をするユーザにし、読み込み・書き込み権限を与える
# chown ユーザ名 /path/to/edit_file
# chmod u+rw /path/to/edit_file
- Cockpit上で編集操作をするユーザを含めたグループを作成し、ファイルの所有グループに設定し、読み込み・書き込み権限を与える
# groupadd グループ名
# usermod -aG グループ名 ユーザ名
# chgrp グループ名 /path/to/edit_file
# chmod g+rw /path/to/edit_file
また、後述するバックアップ保存用ディレクトリ「backup」を作成しない場合、編集対象のファイルが配置されているディレクトリも、Cockpit上で編集操作をするユーザの読み込み・書き込み・実行権限が必要なため、適切に調整してください。
2.5. バックアップ保存用ディレクトリの作成
Cockpit-Config-Editorでファイルを編集した際、編集前の内容で「ファイル名.タイムスタンプ」の形式のバックアップファイルが作成されます。（画面上では履歴という扱いです）
デフォルトでは、編集対象のファイルと同じディレクトリに作成されますが、同ディレクトリに「backup」というディレクトリを作成すると、「backup」ディレクトリ配下にバックアップファイルが作成されます。
特定のディレクトリ配下（conf.d配下など）の設定ファイルをすべて読み込むようなソフトウェアのファイルを編集対象とする場合は、「backup」ディレクトリを作成します。（編集対象のファイルと同じディレクトリにバックアップファイルを作成して問題ない場合、本手順は実行不要です）
実行例は次の通りです。
# mkdir /path/to/backup
「backup」ディレクトリは、Cockpit上で編集操作をするユーザの読み込み・書き込み・実行権限が必要なため、適切に調整してください。
2.6. Cockpitにログインして確認
上記の手順実行後、実際にCockpitにログインして、左メニューの「ツール」内に「設定ファイル管理」というメニューが表示されていることを確認します。
「設定ファイル管理」をクリックし、以下のような画面が表示されることを確認します。
画面には、環境設定ファイルに記載したファイルパスと説明が表示されます。（コメント行や、書式不正のものは表示されません）
これでCockpit-Config-Editorのインストールは完了です。
