オープンソース

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3. インストール

3.1. libdgライブラリの入手と展開

Messasyは、デージーネットが作成したlibdgライブラリを必要とするため、
先にインストールを行います。

libdgライブラリは、libdgプロジェクトのダウンロードページから入手することができます。


libdgライブラリには、以下の4種類があります。

  • libdgconfig
  • libdgstr
  • libdgmail
  • libdgnetutil
Messasyではlibdgconfig、libdgstr、libdgmailの3つを使用するため、それぞれインストールしてください。

3.2. Messasyの入手と展開

Messasyは、Messasyプロジェクトのダウンロードページから入手することができます。


Messasyをダウンロードしたら、圧縮されたアーカイブファイルを展開します。
$ tar xvzf messasy-{Version}.tar.gz

Messasyのインストールをします。

$ cd Messasy-{Version}
$ ./configure
$ make
$ su
# make install

上記のコマンドを実行した場合、messasyの本体は/usr/local/binにインストールされます。

3.3. Messasyの設定

3.3.1. messasy.conf

Messasyの設定ファイル(messasy.conf)を作成します。
設定ファイルの詳細については、 設定詳細 を参照してください。

messasy.confの設定例

対象ファイル: /usr/local/etc/messasy.conf
ListenIP=127.0.0.1
ListenPort=20026
TimeOut=10
SyslogFacility=local1
ErrorAction=tempfail
CommandPort=17777
AdminPassword=admin
CommandMaxClients=16
CommandTimeOut=300
SavePolicy=both
MyDomain=example.com
SaveMailAddress=test1@example.com,test2@example.com
SaveIgnoreHeader=
DefaultDomain=example.com
MailDir=/var/messasy/Maildir
MailFolder=.maildrop.%y.%m.%d
DotDelimiter=,
SlashDelimiter=_

3.3.2. module.conf

Messasyは、メールの保存方法をモジュールで変更できるようになっています。
本章では、最も基本的な動作であるメールをファイルとしてそのまま保存するためのmaildropモジュールの設定を行います。
その他に、メールをgzipやパスワード付きzipで保存するためのモジュールも存在します。これらのモジュールの設定項目については、後述します。

メール保存に利用するモジュールを設定するために、module.confを作成します。
module.confの書式は以下の通りです。
先頭が#の行はコメント文として扱われます。

LoadModule   [モジュール名]  [ライブラリファイルパス]

各項目の説明は以下の通りです。

項目名 説明
LoadModule 行頭には必ずこの文字列を記載します。
モジュール名 モジュール名を記載します。
ライブラリファイルパス モジュールのライブラリファイルの場所を絶対パスで記載します。

設定例は以下の通りです。

対象ファイル: /usr/local/etc/module.conf

LoadModule maildrop /usr/local/lib/messasy/libmaildrop.so

3.3.3. Messasyの起動

本書では、systemdで起動する方法を解説します。

systemdを使用してMessasyを起動するために、ユーザとユニットファイルを作成します。

まず、Messasyを起動するためのユーザを作成します。
# useradd --system messasy
次に、ユニットファイルを作成します。
設定例は以下の通りです。

対象ファイル: /usr/lib/systemd/system/messasy.service
[Unit]
Description = Message Archive System

[Service]
ExecStart = /usr/local/bin/messasy.bin /usr/local/etc/messasy.conf /usr/local/etc/module.conf
User = messasy
Group = messasy

[Install]
WantedBy = multi-user.target

3.4. メールサーバの設定

Postfixの設定にMessasyと連携するための設定を行います。
「127.0.0.1」は、messasy.confのListenIPの設定値と同一にします。
「20026」は、messasy.confのListenPortの設定値と同一にします。

対象ファイル:/etc/postfix/main.cf
:
smtpd_milters=inet:127.0.0.1:20026
milter_default_action=accept
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