2. 計画 一覧へ 4. 機能詳細
3. インストール
3.1. libdgライブラリの入手と展開
Messasyは、デージーネットが作成したlibdgライブラリを必要とするため、
先にインストールを行います。
libdgライブラリは、libdgプロジェクトのダウンロードページから入手することができます。
libdgライブラリには、以下の4種類があります。
- libdgconfig
- libdgstr
- libdgmail
- libdgnetutil
Messasyではlibdgconfig、libdgstr、libdgmailの3つを使用するため、それぞれインストールしてください。
3.2. Messasyの入手と展開
Messasyは、Messasyプロジェクトのダウンロードページから入手することができます。
Messasyをダウンロードしたら、圧縮されたアーカイブファイルを展開します。
$ tar xvzf messasy-{Version}.tar.gz
Messasyのインストールをします。
$ cd Messasy-{Version}
$ ./configure
$ make
$ su
# make install
上記のコマンドを実行した場合、messasyの本体は/usr/local/binにインストールされます。
3.3. Messasyの設定
3.3.1. messasy.conf
Messasyの設定ファイル(messasy.conf)を作成します。
設定ファイルの詳細については、 設定詳細 を参照してください。
messasy.confの設定例
対象ファイル: /usr/local/etc/messasy.conf
ListenIP=127.0.0.1
ListenPort=20026
TimeOut=10
SyslogFacility=local1
ErrorAction=tempfail
CommandPort=17777
AdminPassword=admin
CommandMaxClients=16
CommandTimeOut=300
SavePolicy=both
MyDomain=example.com
SaveMailAddress=test1@example.com,test2@example.com
SaveIgnoreHeader=
DefaultDomain=example.com
MailDir=/var/messasy/Maildir
MailFolder=.maildrop.%y.%m.%d
DotDelimiter=,
SlashDelimiter=_
3.3.2. module.conf
Messasyは、メールの保存方法をモジュールで変更できるようになっています。
本章では、最も基本的な動作であるメールをファイルとしてそのまま保存するためのmaildropモジュールの設定を行います。
その他に、メールをgzipやパスワード付きzipで保存するためのモジュールも存在します。これらのモジュールの設定項目については、後述します。
メール保存に利用するモジュールを設定するために、module.confを作成します。
module.confの書式は以下の通りです。
先頭が#の行はコメント文として扱われます。
LoadModule [モジュール名] [ライブラリファイルパス]
各項目の説明は以下の通りです。
項目名 | 説明 |
---|---|
LoadModule | 行頭には必ずこの文字列を記載します。 |
モジュール名 | モジュール名を記載します。 |
ライブラリファイルパス | モジュールのライブラリファイルの場所を絶対パスで記載します。 |
設定例は以下の通りです。
対象ファイル: /usr/local/etc/module.conf
LoadModule maildrop /usr/local/lib/messasy/libmaildrop.so
3.3.3. Messasyの起動
本書では、systemdで起動する方法を解説します。
systemdを使用してMessasyを起動するために、ユーザとユニットファイルを作成します。
まず、Messasyを起動するためのユーザを作成します。
# useradd --system messasy
次に、ユニットファイルを作成します。
設定例は以下の通りです。
対象ファイル: /usr/lib/systemd/system/messasy.service
[Unit]
Description = Message Archive System
[Service]
ExecStart = /usr/local/bin/messasy.bin /usr/local/etc/messasy.conf /usr/local/etc/module.conf
User = messasy
Group = messasy
[Install]
WantedBy = multi-user.target
3.4. メールサーバの設定
Postfixの設定にMessasyと連携するための設定を行います。
「127.0.0.1」は、messasy.confのListenIPの設定値と同一にします。
「20026」は、messasy.confのListenPortの設定値と同一にします。
対象ファイル:/etc/postfix/main.cf
:
smtpd_milters=inet:127.0.0.1:20026
milter_default_action=accept