システム構築

構築事例:LibreSpeedを利用した速度測定システムの構築

Open Smart Design

通信事業者様に速度測定システムを構築した事例です。お客様は既に速度測定システムを利用しており、今回新たに10Gbpsの新サービスを導入する予定でした。しかし現行のシステムは、10Gbpsに対応していないことやブラウザ制限などがあり使いにくいということで更改を検討していました。

お客様が悩まれていた課題
使用している速度測定システムが10Gbpsに対応していない
Javaアプレットを使用しており最近のブラウザの仕様と合っていない
HTTPで運用しているが暗号化しなければいけない
+導入企業プロフィール
導入企業業種

情報・通信

ユーザー規模

-

利用OS

Ubuntu 20

導入月

2021年9月

デージーネットが提案した「LibreSpeedを利用した速度測定システムの構築」

アイコン男性

解決ポイント

10Gbps対応の速度測定システムLibreSpeedを提案

現行で使用している速度測定システムを10Gbpsに対応するためには、有償版を購入しなければならないため費用がかかるということでした。そこで弊社からは、10Gbpsに対応したOSSのLibreSpeedを利用した、新しい速度測定システムの構築を提案しました。LibreSpeedとは、拠点間のネットワーク通信速度を計測するオープンソースのソフトウェアです。速度測定ツールは、現在Googleなどによって数多く公開されています。公開されているツールは、自身の端末と世界のどこかにあるサーバとの通信速度を測定することができます。この測定では自分が使っている回線の速度を、客観的に知ることができます。しかし、他の回線との比較はできますが、自宅から会社や本社から支社等、特定の拠点との通信速度を知ることはできません。

これに対し、LibreSpeedは拠点間の通信速度を計測することができるソフトウェアです。LibreSpeedを自社に構築することで、速度を測定したい場所から社内への実際の通信速度を計測することができるようになります。

LibreSpeed構成イメージ

LibreSpeedの特徴

LibreSpeedには以下のような特徴があります。

  • WEBブラウザだけで利用でき、特別なソフトウェアのインストールが不要
  • ブラウザに接続すれば利用できるため、モバイル端末でも利用可能
  • 複数の拠点に機器を設置すれば、速度測定をするユーザが最も近い地点のサーバを選択して実行することが可能
  • JavaScriptを使用しており、IE11、Safari、Edge、Firefox、Chrome等、Javaアプレットより幅広い対応WEBブラウザ上に、通信速度を表示させて確認することができる
  • 履歴機能があるため、測定結果をDBに保存しておけば、計測時間や計測したクライアントのIPアドレス、ダウンロードやアップロード速度のデータの履歴を表示させることができる

速度測定のツールは、昨今のテレワークの普及に伴い、社員の自宅のネットワーク環境を事前に調べる用途での需要が増しています。自宅のネットワーク回線が貧弱であったり、Wifi機器が古いなどの問題で通信速度が遅い場合、生産性に直結する問題であるため素早い解決が必要です。LibreSpeedは自宅と会社の通信速度を定量的に測定することが可能なため、感覚的な「速い」「遅い」ではなく、詳細な値をもとに、問題の調査・対応が可能となります。

また、LibreSpeedは複数拠点の測定に対応できることから、今回のように通信事業社様が自社サービスの速度をユーザに伝える用途での利用も可能です。 課題となっていた10Gbpsに対応していることや、最近のブラウザ仕様にも合っていることから、LibreSpeedを提案しました。

Let's Encrypt + Certbotを利用

もう一つの課題であったHTTPプロトコル暗号化の点は、無料で使用できるLet's EncryptのSSL証明書、自動でSSL証明書を更新できるツールCertbotの導入により対応しました。現行のhttp通信を暗号化しhttps通信とするために必要なSSL証明書を、Let's Encryptでは無料で発行しています。Let's Encryptで発行されるSSL証明書の有効期間は90日間ですが、これを自動で更新できるツールであるCertbotを利用することで、更新の手間なく運用が可能となります。この設定によって、ランニングコストなしでHTTPSプロトコルによりサービスを提供することができるようになりました。

導入時の工夫

導入時には、WEBブラウザ内の速度測定画面の編集を想定し、LibreSpeedの速度測定画面のカスタマイズを行いました。LibreSpeedは、プライバシーポリシーやブラウザタブのアイコン等の項目をカスタマイズすることができます。お客様自身でも導入後カスタマイズができるように手順書やマニュアルを作成し、納品しました。

導入後の結果

アイコン女性

LibreSpeedを利用したシステムを導入したことで、ランニングコストを抑えお客様のご要望にそった10Gbps対応の速度測定システムを実現することができました。また、HTTPSを推奨するなど近年のブラウザの仕様の変化にも同時に対応することができるようになりました。Webブラウザから利用が可能になったため、サービスを導入するお客様にも気軽に事前に通信速度を測定してもらうことができるようになりました。

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