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LearNET〜eラーニングシステムのOSS〜

2022 年リモートワークが当たり前となった中、学びの方法も多様化し、社内の研修方法も従来の直接の教育指導ではなく、リモートワークに合わせて動画やウェビナーを利用して研修を行う『eラーニング』での研修方法が増えてきています。新入社員へのビジネスマナーやコンプライアンス教育、人材育成を目的とした資格や英語の学習、技術者へのプログラミング教育など、幅広い学習プログラムがeラーニングで行えます。企業や組織は、今までの研修方法を更新し、より効果的なeラーニングを導入する時期を迎えています。

しかし、eラーニングを実施する際、個人の学習状況の把握や進捗管理、社外秘を含む研修の動画や教材の管理が難しいなど、eラーニング運用のさまざまな課題があります。ここでは、そのような課題を解決するおすすめのOSSのeラーニングシステムのLearNET(ラーネット)を紹介します。

eラーニングとは

eラーニング(e-Learning / イーラーニング)とは、パソコンやタブレット、スマートフォンなどの端末を使ってログインし、インターネットを利用して学ぶという意味の学習形態のことです。eラーニングの歴史は、1990年代頃からパソコンの普及に伴い流行し始めました。eラーニングは、リアルタイムで研修や授業、講習を行うオンライン研修(ウェビナー形式)や既にシステムに登録されている動画を視聴するオンデマンド研修(動画で映像を配信する形式)などの形式を選択することが可能です。eラーニングシステムは、学習管理システム(※ LMS:Learning Management System )を使用した学習を行います。

eラーニングのメリット

eラーニングを利用する上で以下のメリットがあります。

  • 場所にとらわれず受講が可能

    受講者側は、場所にとらわれずいつでもどこでもPCやスマートフォンなどのマルチデバイスからシステムにログインし効率よく講座受講が可能になります。アニメーションや動画、画像などを用いた豊富なテキストで学べることで、視覚的にわかりやすく、モチベーションのアップにもつながります。

  • 自分のペースで受講が可能

    eラーニングシステムを利用することで、重要な部分を中心とした繰り返しの受講をすることができます。研修終了後に後から、動画を確認することも可能です。また、テスト結果がその場で確認できたり、自分のペースやレベルに合わせて学習を進めることができます。

  • 業務の効率化や人材不足の対策

    講師側は、一度制作した教材はシステムで繰り返し利用することができるようになります。教材を繰り返し使用できるので、業務の効率化や教育現場での講師の人材不足にも対応できます。さらにeラーニングで使用する教材は、簡単に修正や変更を加えることが可能です。そのため、常に最新の学習内容を提供することができます。またオンラインで配信するウェビナー形式の研修が行えることで、従来の集合研修にかけていた時間や人材、価格も抑えることができます。

  • 研修の質を統一できる

    集合研修の場合、会場や講師などの人によって研修内容や研修の質に差が出てしまうことがあります。しかし、eラーニングであれば、教材や動画を上司が確認して修正や変更が可能です。いつでもどこでも同じ質の内容を学習することができます。

eラーニングの課題やデメリット

近年、学校や企業の社内研修や新入社員への社員教育などでeラーニングを利用しているところが増加していますが、eラーニングを利用する上で以下のような課題やデメリットがあります。eラーニングのデメリットを初期の時から分析、把握して、しっかりした計画を立てて準備することが、eラーニング導入を成功に導くために重要です。

学習状況の把握が難しい

企業で実施するビジネススキルなどの社内研修では、研修の受講状況や課題の成績などが人事の評価に影響する場合もあります。対面で行う集合の研修の場合、担当者は気軽に質問や回答を確認することができ、相談など柔軟に双方向のコミュニケーションをとることができます。一方、eラーニングでの研修は、動画を利用しての受講が多く受講している様子を直接見ることができないため、きちんと研修を受けているのか、受講者の理解度や習得状況を把握できない、という課題があります。それに伴い、人事評価においても正しく社員を評価できているか不安に思う管理者もいます。特に動画を使ったオンデマンド型の研修では、「受講者が動画を飛ばしていないか」「きちんと最後まで見たのか」という動画の視聴状況のチェックもシステムで学習管理を行う上で、大きなポイントとなります。

社外秘を含む研修の動画や教材の管理

社内独自の研修をeラーニングで実施するためには、動画を管理したり上記のような学習状況を管理するシステムが必要です。現在、クラウドサービスで提供されているeラーニングシステムや無料で利用できるものが多く利用されています。しかし、社内研修や作業の動画マニュアルとなると、ビジネスの機密情報やノウハウなどの社外秘を扱うこともあり、何か対策を立てなければ、利用者はセキュリティ面でクラウド上のeラーニングシステムやサービスの利用が憚られることがあります。機密情報や社外秘等を含む研修内容であってもセキュアに管理できることが求められます。

eラーニングシステム「LearNET」とは

LearNET(ラーネット)とは複数のOSSを組み合わせ、成績管理や動画の視聴状況など、受講者の管理機能を充実させたOSSのeラーニングシステムです。このeラーニングシステムには、世界的にも利用されているInstructure社が運営する学習管理システムのOSS「CanvasLMS」とYoutubeのような動画の保管・管理そしてライブで配信ができる動画配信システムのOSS「AVideo」を組み合わせています。この2つのOSSに加え、自社独自に動画視聴の履歴を参照できるWebUIを搭載しました。各ユーザが対象の動画をどのくらい視聴したのかデータを一覧で表示することができます。また複数のシステムを連携させるためシングルサインオンのOSS「Keycloak」を利用し、すべてのシステムのID・パスワードを統一させ、1度のログインですべてのシステムを利用できるようにしました。

イメージ画像

LearNET(ラーネット)のシステム構成図

LearNET(ラーネット)の特徴

デージーネットが提供するeラーニングシステム『LearNET(ラーネット)』の特徴を、以下で解説します。

教材や動画をセキュアに管理

LearNET(ラーネット)は、自社内のオンプレミスな環境やプライベートクラウドに構築することができるシステムです。そのため、従業員の個人情報などの機密情報や社外秘を含む内容であってもセキュアに管理することが可能です。このシステムに採用しているOSSも世界中の教育現場などで採用されている実績のあるソフトウェアです。さらに、OSSはライセンスフリーで無償で配布されているため、利用の料金自体は無料です。ユーザー数による追加課金などの制限や月額の費用がなく、コストも削減できます。

専用ソフトのインストール不要

LearNET(ラーネット)は、研修を実施する側も受講者側もWEBブラウザがあれば利用することができます。そのため専用ソフトウェアやアプリのダウンロードは不要です。WEBブラウザからサイトにログインすれば利用できるため、動画を用いたオンデマンド型の受講であれば、受講者の都合の良い時間に手軽にどこからでも自由にアクセスし、受講することができます。

コースごとの画面

LearNET(ラーネット)コースごとの画面

LearNETの研修管理と学習管理

LearNET(ラーネット)の研修管理と学習管理には、学習管理システムのOSS「CanvasLMS」を利用しています。Canvas LMSは、学習に必要な機能を集結させた学習管理システムで、世界中の多くの教育機関で採用されています。そしてOSSとして提供されているだけでなく、クラウドサービスとしても提供されています。Canvas LMSのインタフェースは、どれも綺麗で整理されており、学習の意欲がわくデザインとなっています。また日本語を含む多数の言語に対応しています。Canvas LMSの基本の機能についてはCanvas LMS調査報告書に記載しています。

研修の管理者へ向けた機能

研修の管理者は、学習カリキュラムや、講師や受講者の情報登録などを行う必要があります。しかし、コースの種類が多いと講師や受講者の登録も手間になります。LearNET(ラーネット)には管理スタッフの学習管理の手間が抑えられるような機能が備わっています。

研修コース管理

LearNET(ラーネット)では、研修コースやカリキュラムの作成や削除をWEB画面にログインして操作することができます。アカウントごとに複数のコースを作ることができ、コース作成後、コースに講師と受講者を追加することができます。コースごとの講師や受講者の一元管理も可能です。

管理画面

LearNET(ラーネット)研修コース管理画面

ユーザ管理

管理者・講師・受講者などのユーザの管理が行えます。LearNET(ラーネット)では、ユーザの情報(氏・名など)を一括でインポートする仕組みが備わっています。また、ユーザごとに権限を設定することができ、特定の講師に学習コースの管理権限を与えるなども可能です。コースでの役割は学生や講師以外にも学生に関する情報のみが見えない権限や全体へアナウンスのみ行うことができる権限などの設定が可能です。また、どの受講者がどの研修を受けたか等、システム内で確認も可能です。

研修の講師へ向けた機能

研修の講師は、LearNET(ラーネット)上で、管理者から指定されたコースの管理をすることができます。講師が利用する主な機能は以下になります。

学習コースの講義資料や課題、小テストの作成・添削

LearNET(ラーネット)では、動画と連携してレポートやオンライン上で実施できる確認テストを作成することが可能です。確認テストでは、選択問題や穴埋め問題など固定の正解があるものに対し、予め正解を登録しておくことで、自動採点を行うこともできます。

受講者の受講状況の確認や成績の確認

LearNET(ラーネット)は、受講者ごとの受講状況を確認することやコースごとに課題の成績を管理することができます。各課題の点数だけでなく、課題全体の点数の割合もそれぞれ集計することができます。受講者の進捗具合や、テストの結果に応じ個別に最適なカリキュラムを選び、学習させることももちろん可能です。

成績管理画面

LearNET(ラーネット)成績管理画面

LearNET(ラーネット)の動画管理

LearNETの動画管理は、OSSの動画管理サーバの「AVideo」を活用しています。AVideoは、ストリーミング型で動画配信を行うことができ、研修で利用した動画をまとめて保管することができます。動画の保管方法もWebインタフェースから簡単にアップロードが可能です。また、LearNET(ラーネット)では、講師や研修の管理者がユーザの動画の視聴状況の進捗を取得することができます。これにより、動画を使用したeラーニングにおける「ちゃんと受講しているのか分からない」という講師の不安を解消することができます。

LearNET(ラーネット)には、動画だけを確認できる動画管理ページがあります。動画管理ページでは、よく視聴されている動画の履歴を確認したり、よく再生する順に動画を表示することも可能です。また、配信された動画を一覧から検索し、視聴することも可能です。これにより、研修受講後の復習ツールとしても効率的に動画を活用することができます。

視聴状況確認画面

LearNET(ラーネット)視聴状況確認画面

研修の受講者へ向けた機能

研修の受講者へ向けた機能は、以下があります。

講義日程の確認

受講生は自身が参加しているコースの予定に加え、課題の完了期限などのスケジュールをインターネット上のカレンダーで確認することができ、予定の調整が容易に行えます。

課題のアップロード、成績の確認

受講者は、課題の提出やテストの結果、成績をコースごとに確認することができます。

動画を使ったオンデマンド研修の受講

動画を使用したオンデマンド研修ならば、LearNET(ラーネット)からその動画を受講することができます。動画と連携させた試験の実施もできるので、受講者は結果をすぐに確認することも可能です。また動画の専用画面から終了した研修の動画を選ぶことで、好きな動画の繰り返しの復習も可能となり、知識の理解や定着に高い効果があります。

LearNETのオンライン研修

LearNET(ラーネット)では、オプションのプランでウェビナーを実施することも可能です。ウェビナーを実施するために、世界各国の教育現場でオンライン授業を実施するためのOSSの「BigBlueButton」を採用しています。ビデオと音声だけでなく、プレゼンテーション資料も共有でき、資料にはレーザーポインタで指し示したような赤点を表示することができます。また、表示しているプレゼンテーション資料に書き込みを行うことや資料を参考にした簡単なアンケートを行うことも可能です。これにより、従業員や学習者が会場に集合して行う通常の対面での研修を同じようにシステムにログインしてオンラインで実施することができます。

LearNET(ラーネット)ウェビナーオプションのメリット

LearNET(ラーネット)のウェビナーオプションを導入することで以下のメリットがあります。

  • 研修の録画ができる

    ウェビナーオプションとして利用している「BigBlueButton」は、ウェビナーを録画することができます。録画の一時停止や再開も簡単にボタン1つで行うことができます。ウェビナー内でチャットをおこなうこともでき、チャットで会話した内容も録画として記録されます。

  • eラーニングの教材として活用できる

    実際に生放送でウェビナーをした後、その録画しておいた動画をそのままラーニングのオリジナル教材として活用することができます。再度撮り直しをする必要もありません。

  • eラーニング用の動画作成を行える

    閲覧しているプレゼンテーション資料にレーザーポインターのような赤点を表示したり、画面共有も行えるため、eラーニング用の動画を作成するためのソフトウェアとしても活用ができます。

デージーネットの取り組み

デージーネットでは、学習管理や動画配信のシステムを組み合わせOSSのeラーニングシステムを開発しました。弊社では社内のエンジニアを対象に、スキルの向上を目的とした研修や新人への研修をeラーニングシステムを利用して実施しています。このラーニングシステムは、動画の視聴状況を確認することには対応していますが、動画の登録方法の手順が複雑などの課題もあります。デージーネットでは、動画の登録方法などがより便利になるeラーニングを実践できるようにカスタマイズを検討するなど今後も改良を重ねていき、最新情報を伝えていきます。

情報の一覧

Moodleに代わるOSSの学習管理システム〜Canvas LMS〜

Canvas LMS

Canvas LMSとは、企業の研修や学校などの教育機関で教材配信や成績の管理ができるオープンソースソフトウェアの学習管理システムです。学習に必要な機能を集結しており、世界中の多くの教育機関で採用されています。Canvas LMSを利用した導入事例についても言及しています。

OSSの動画配信サーバ〜AVideo〜

Avideo

AVideoとは、オープンソースの動画配信サーバです。撮影した動画を、ウェブブラウザにストリーミング配信することができます。Json Licenseのもとで、オープンソースソフトウェアとして提供されています。

BigBlueButton〜OSSのウェビナーシステム〜

bigbluebutton

BigBlueButtonとは、オープンソースソフトウェアのWeb会議システムです。BBBとも呼ばれており、ウェブブラウザを使い、オンラインでのWeb会議を実現することができます。

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