システム構築

構築事例:RoundcubeによるWebメールサーバ(大学様向け)

Open Smart Design

学生がメールシステムを利用するために、Roundcubeを導入したいとご連絡をいただき、弊社でシステムを構築させていただきました。できるだけ停止しないようにしたいということで、HAクラスタの構成としました。既存システムとログイン情報を共有してシングルサインオンを実現したいというご要望でした。

お客様が悩まれていた課題
Roundcubeを利用したいが設定できるベンダーがいない
日本語の処理に問題がないか不安
既存システムとログインを連携したい
+導入企業プロフィール
導入企業業種

学校・教育(国立大学)(愛知県)

ユーザー規模

約2000人

利用OS

CentOS 6

導入月

2015年3月

デージーネットが提案した「RoundcubeによるWebメールサーバ(大学様向け)」

アイコン男性

解決ポイント

独自のプラグインを開発

学生がメールシステムを利用するために、Roundcubeを導入したいとご連絡をいただき、弊社でシステムを構築させていただきました。できるだけ停止しないようにしたいということで、HAクラスタの構成としました。

Roundcubeを導入

お客様からRoundcubeを使いたいという強い要望がありました。そのため、この分野で実績が多いデージーネットにご連絡をいただきました。

Pacemaker、corosyncを使って冗長化

大学のシステム管理者が不在の時にウェブメールシステムが停止することを防ぐため、システムを冗長化したいというご要望でした。そのため、OSSのクラスタ用ソフトウェアであるPacemaker、Corosyncを使って冗長化を行いました。
Roundcubeでは、ユーザ情報、設定情報、メールのキャッシュなどをデータベースに保管します。そのため、データベースの情報を、HAクラスタの二台の機器で共有する必要があります。ディスクデータの共有のため、ディスクミラーリングのソフトウェアであるDRBDを導入しました。

RoundcubeのWebmailサーバを冗長化

デージーネットが開発した日本語パッチを適用

標準のRoundcubeでは、日本語コードとしてUTF8を主に利用しています。しかし、大学ではJISコードを使うシステムもあり、文字化けが起きないかということを不安視されていました。
デージーネットは、既にISPでRoundcubeを導入した実績があり、日本語の対応方法のノウハウがありました。そのため、デージーネットが開発した日本語パッチを適用させていただきました。

シングルサインオンを実現

お客様の要望の中で、もっとも難しかったのが、他システムとのシングルサインオンです。シングルサインオンを実現するため、独自のプラグインを開発。一部のRoundcubeの機能もカスタマイズしました。

大学向けのチューニング

Webメールシステムの利用率は、それほど高くないということでしたが、授業で利用すると一度に多くの学生が利用する可能性があります。そのため、そのような場合にも対応できるよう、システムをチューニングしました。
また、学生がスマートフォンなどからも利用する可能性があるため、有償のスマートフォン用プラグインをインストールしました。

導入後の結果

アイコン女性

学生が利用するメール環境をWebメールに統一することができたため、学生へのテクニカルサポートが容易になりました。

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Roundcubeとは

この事例では、Webmailシステムを構成するため、Roundcubeを採用しています。RoundcubeはWebmailのオープンソースソフトウェアです。RoundcubeはIMAP4に対応しており、アドレス帳、フォルダ操作、メッセージフィルタなど、一般的なメールクライアントでの機能を提供しています。RoundcubeのデータベースにはMySQL, PostgreSQL, SQLiteのいずれかが使用でき、導入も容易です。

Roundcubeの特徴

  • RoundcubeにはRoundcube pluginなど、多くのプラグインが提供されており、自由に機能追加が可能
  • Roundcubeはオープンソースソフトウェアのためカスタマイズが自由
  • Roundcubeは使いやすいインタフェースとなっている
  • Roundcubeインタフェースが、ほぼすべてのブラウザに対応している(IE・Firefox・Safari・Google Chrome)
  • Roundcubeインタフェースは、スマートフォンにも対応している

Roundcube初期インストールの段階では最小限の機能です。Roundcubeは用途によって自由にカスタマイズすることができます。このカスタマイズがRoundcubeの最大の特徴です。

デージーネットとRoundcube

デージーネットでは、Roundcubeの特徴を生かし、お客様のご要望にあわせてRoundcubeの機能をカスタマイズし、実際の運用にフィットした使いやすいWebmailソフトを提案しています。Roundcubeは、非常に使いやすく、通常のメールクライアントと同じように使うことができます。また、skinを変更するとスマートフォンなどからのRoundcubeの利便性が飛躍的に向上します。そのため、デージーネットがWebメールを提案する時には、ほとんどがRoundcubeです。

Roundcubeの日本語対応

Roundcubeは、日本語コードとしてUTF8を使用します。最近のWindowsや、ほとんどのスマートフォンでもUTF8を採用しています。ただし、一部の古いPCやメールソフトとのやりとりが上手くいかない場合があります。デージーネットでは、Roundcubeの以前のバージョンでは機種依存文字の対応とメールの送信をJISで行なうパッチを適用して対応していました。しかし、最新のRoundcubeでは、このようなパッチが公開されていません。そのため、どうしてもJISのメールを扱う必要がある場合には、Roundcubeのカスタマイズを行なっています。

Roundcubeのサポート

Roundcubeは、安定したソフトウェアで、バグもほとんどありません。Roundcubeの商用サポートは提供されていませんが、あまり心配することなく利用することができます。デージーネットの導入後支援サービスOpen Smart Assistanceでは、Roundcubeに問題が発生した場合の調査と回避方法の提案を行っています。Roundcubeは、PHPで作成されていて、メンテナンス性も高いため、ソースコードレベルでの障害の解析や原因の調査を行なっています。問題の原因が分かれば、Roundcubeのコミュニティへ連絡することで、改修してもらえる可能性が高いです。また、クーポンサービスを活用すれば、ソースコードの変更が必要な場合でも、Roundcubeのバグフィックスサービスを受けることができます。

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